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一億総中流がいいと思う話


私は格差が広がる社会よりも、より平等に近い分配がなされる社会に憧れを抱いている。

もしかしたらそれは共産主義なのかもしれないと、思想を学んで友だちに話すと眉を顰められたりした。
たしかに平等な分配は働く意欲を低下させるし、トップが富を独占分配し、資本主義よりも成長速度は遅くなる。
他国を見ていてもうまく回ってない。
中国のような共産主義ではなく、
アメリカのような格差がひらく資本主義ではなく、

かつての日本のような、貧困を無くそうと努力し、富を偏らせないように思想をもった一億総中流といわれる社会主義が私の憧れなんだ。
いや、強制的に富の分配が行われる受動的な社会ではやはり堕落をもたらせるからダメで、資本主義の仮面を被った社会主義がすきだ。

そしてかつての経営者たちは資本論を学んだ。
経営者たちは、同じ船の仲間に株を渡した。

マルクスの予言では、封建主義から資本主義になり、資本主義から社会主義、最後は共産主義になるとされている。


株を持つ事

今私達が暮らす資本主義においては、資本を持つものが強くなるというルールがある。

このゲームにおいて資本とは生きる上で運が良くなるモノであるし、だから資本を持つべきなんだ。
私が好きな土地だったり、株だったり、色々な資本と呼ばれるものを持って増やしていくゲームに、生まれた時からいつの間にか参戦させられてる。


貧困から抜け出せないのはそもそもゲームに参加する前の段階でルールがわかってなかったり参加するための軍資金がそもそもない場合が多い。

企業の活動を自分ごとにしよう

競馬やカジノに行ったことがある。
他人が賭けていてもなんとも思わないけれど、いざ自分がお金を握りしめてその場に立つとなると勝馬新聞だって読むし、誰かの予測に耳をそばだてる。
カジノでは負けてる太客が居る台にこっそり参入したり、カードや玉が今までどんな風に出ているのかを注意深く観察したりする。

自分ごとになると、思考が回って行動するんだ。

競馬やカジノは賭けて楽しんで終わりの刹那なお金の使い方だけど、株は違う。

持つことで企業の活動に関心を持つし、日本の企業の価値が上がって、流れ込んだお金が次への投資の機会を生む。

そうやって自分で考えて保有し、リターンを得ることができる株は魅力的だなぁと思う。
そしてお金が貯蓄ではなく国内で回ると、企業も活発に生産活動や開発投資ができるようになる。

しかしながらそもそも疲弊した個人に投資できる余剰がないという問題を解決するにはどうすればいいんだろうね。
それを考え始めると、富は代々継承して大きくするものなのかもしれないなとか、先祖が未来の子のために遺す覚悟を持たなければならないのだろうな、とか
私は何を残せるだろうかなどを妄想して
会社を作るのもいいなぁ、って思うんだよね。

でもその前に仕組みや活動を理解するのに1番容易い方法が株を持つことでもある。

とりあえず私の子どもには数年前からジュニアニーサという形で株を与えているけれど、それで子どもがすごくお金や株や社会や会社の仕組みに興味を持ったか?と言われたら微妙である。

お金を主体的に使う立場でないため、または、欲しいものは全て手に入れられる環境が執着を薄くしているのかもしれない。


お金のない社会よりもある社会がいい

お金のない社会を想像したけど、それは物々交換で成り立つ先住民の暮らしに行き着いた。
お金に縛られない自由な活動と、発展はしない代わりに今を生きる分だけ慎ましく消費する思考が、長期的に地球環境に良く働くだろう。
ただしサービスレベルは後退し、モノは減り、責任の在り方も曖昧になる。
きっとこれには耐えられない。

お金の発明は偉大である。
貯蓄できないものができるように変わり、見えないモノの価値を示してくれた。

そもそも世界人口は増えても地球がそれを賄い続けられるのは、経済活動によってイノベーションが起き、作物や生き物を無理矢理にでも増やすことが可能となったからである。
その活動の根源は、飢餓をなくしたいとか人を幸せにしたいと思う気持ちから起こっていると信じているけれど、そもそもお金が絡まないとこういった活動自体ができない。

この先増えた人口の子ども達がさらに成長するにつれ、その人達の欲を賄うにはさらなる発展と資源の消費が必要となる。

お金を廃止したとしても、お金の代わりのオカネは発生しつづけるだろう。
だって便利だから。

そして、働かないことをするために働いてる人たちは、この便利なシステムを手放さないだろう。

未来

私は母親で、2人の日本の未来を育てている。

日本は沈みゆく船と思ってた。
高齢化と少子化は労働人口の減少に輪をかけてケア労働に若い時間が取られてしまう。

生産することが出来なくなる未来は資本主義において暗い影を落とす。

産むことができる女が働くということを推し進めても、未来は明るいのかと疑問に思ったりもする。
産むことをするには余剰がないとできない活動なのだけど、今を豊かにするためだけに未来を消費してないのか?とか、もう産むことをする余剰すらないのか?と悲しくなったりする。
女性が産むことに興味をなくしてる気配を感じる。

私は日本が好きなんだ。
だから子どものためにも未来が良くなって欲しいと願うし、文化の継承もして日本人らしくあれと時間を割く。

だから母親は社会に参画できる時間が少なくなってしまうけれど、祈りたいんだ。

お金は労働力が具現化したモノで、誰かの動いた力が封じ込められているから、集まると豊かさを産む。
だから国内の労働力は海外に奪われたくないし、海外の労働力を国内に注ぎ込めば、その分豊かになる。

海外の株を買うということは、海外で発生した余剰をもらって国内が潤うということだ。
労働者を日本に積極的に誘致してるのも力をもらって国内が豊かになるためで、力は分散させてはいけないよなぁって思う。
だから日本や世界を良くしたいと行動して、巻き込み、伝え、変革を起こす人を推したい。

きっとみんなもそう願うから
世界は今日よりも良くなるね。

世界を悲観してた過去があるけど、一周したあとに、希望の考えに変わってる。
できることをできる範囲でこれからもしよう。

おまけ

お金や株をいくら持っていても、死んでしまったら意味のないものだ。

私は小学生の頃、ポケモンの世界ではお金を使わずに節約して生きていた。母子家庭育ちで貧しかった影響である。
お金を使うのが申し訳ないというか、こわかったのだ。

私がゲームの世界が好きだったのは生まれた時が平等だからで、現実世界の金持ちも貧困層も、最初はお小遣い3000円とポケモン1匹からスタートする。

でもあっという間にクリアする人と、そうでない人の差は明確だった。
私は全然クリアできず、長くコツコツ楽しんでいた。
そしてゲームの世界で死んだ時、虚無感が襲った。

ポケモンの世界での死は、全クリだ。
全部クリアして、そこに残っていた大量の通貨の使い道を見失って永眠したカセットに価値はない。

序盤にlv.5のポケモンをコツコツ時間をつかって集めて育てるよりも、価格の高いボールや傷薬、元気のカケラをたくさんつかって投資し、遠いところまで素早く行き、そこで捕獲したレベルの高いポケモンを使ってゲームを進めた方が効率が良いことに気づいた。
お金は使う時に使わないと、価値がなくなってしまうんだ。
そしてそこまでお金集めをしなくても四天王は倒せることを学んだ。
お金の価値が人生で1番高い時に使いたい。
きっとそれは序盤であって、だから若い人や子どもに投資をしてあげたい。

増やしたものをどう使って、どんな世界をみたいのか

また、死ぬ時にうまく使い切れるか
今と未来を楽しみ続けるにはどのように自分の残された時間とお金を配分するか

そして
自分の力を注ぎ込む祈りを誰に、または何に託すのか

そんなことを今日は考えた。

おわり

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