正論という棘がチクチク私を刺してきます。
正論って、読んで字のごとく、正しいんだけどキツいんですよね。
そのキツさにも二つあって、
図星だから痛いところを突かれてキツい時と、
正しいことなんてわかってるのにそれができない自分が情けなくてキツい時、
この二つが私にはあります。
父親が亡くなった時、死に目に会えませんでした。
しかも亡くなる1週間前に母親と喧嘩して、
お前の声なんて聞きたくない、電話するなって言っちゃって。
メールだけの連絡になってしまい死に目に会えないという。
後悔しかないです。
そんな後悔を話したときに、
「もう終わったことだから気にしても仕方ない」
とか、
「前を向くしかないよ」
とか、
「悲しんでる姿、お父さん望んでないよ」
とか、言われました。
わかってるんです。
気にしても仕方ないとか。
でもどうしようもないんです。
同じように父親を亡くした方から言われたときにはキツくなかったんですが、
まだ両親とも健在で親に甘えてる状態の人から言われたときはキツかった。
お前の言い分が正しいのはわかる。
でも、お前には言われたくない。
とかねー。
正しい言葉は必ずしも誰かを救うわけじゃないです。
当たり前の、ありきたりの言葉で救われるほど人間は単純じゃないです。
特に似たような経験なんてしたこともない奴に、
正論振りかざされたらそれは暴力でしかないなと思います。
正しいことなんてわかってるのに、
出来ない自分が情けなくて情けなくて仕方がない。
でも、
ゆっくりでもいいから、
少しずつ前に進めたらと思います。
正論とかいう棘に殺されないように自分を守りながら。