11/9日記 神戸でダンスを見たり食べたり散歩したり

神戸へ、友人が出演するコンテンポラリーダンスを見に行った。

コンテンポラリーダンスとは何なのかというとなかなか説明は難しいが、私が思うに、たぶんバレエから派生したダンスで、ただ、伝統的ではない踊り方が沢山取り入れられているものだ。音楽も、クラシックではなく、より現代的なものに聞こえる。小道具が使われていたり、台詞があったりと、劇のような側面を出すこともできる。

2部制で、前半と後半で別の作品が踊られていた。
前半はQuo Vadis(「あなたはどこへ行くのか?」って意味らしい)、後半は「藪の中」(芥川龍之介の「藪の中」を改変したもの)で、前半は台詞は全く無く、踊りと動きと音楽と光、非言語だけでのパフォーマンスだった。

前半には何個かのセクションがあって、そのたびに雰囲気がガラリと変わっていた。意味を考えることもできるけれど、私は今回そうせずに、体って綺麗だな〜みたいなことばかり感じていた。意味を考えるのも好きなんだけれど、最近毎回同じようなことしか考えられないから、一旦やめてみようと思った。賢くはなりたいけど、感覚を蔑ろにしたくもない。

ダンスを見ていると、手足が、普通に立っているよりすごく長く見えたり、きれいな丸や線がいっぱい見えたりした。複数人のダンサーさんが同じダンスをする場面もあったが、人によってこだわりが全然違うことがはっきりわかっておもしろかった。手の動きだったり、緩急をどこでどうつけるかだったり。

だいたいの場面で音楽が流れていたが、わざと無音にしてある場面もあった。会場は客席と舞台をあわせても教室4つぐらいの面積で、舞台との距離が贅沢なぐらい近く、ダンサーさんの呼吸まで聞こえることがあった。無音のときは音楽が流れているときよりも一層緊張感が漂う。ダンスは時間があることで成り立つもので、後戻りがきかない。ダンサーさんたちの、体の隅々まで行きわたらせている集中力とか美意識が伝わってきた気がして、わたしの身体もぴしりとした気がする。私もかっこよく美しく後悔の少ないように生きていきたい。中身も大人になりたい。表現する人と出会うたび、尊敬する人が増えていく。

ダンスの中には、横たわった人の上に人が立つというシーンもあった。「ほんまに乗るんや!」って、見ててドキドキした。集団で表現する芸術はダンス以外にも勿論あるけれど、ダンスほど、共演者関のはっきりした信頼が必要なものはなかなかないと思う。肉体を使うから、失敗したときの危険も大きい(怪我したり、ハラスメントとかトラウマになったり)と思う。稽古には、フリを覚えるのも大事だけど、信頼を築く役目もめちゃくちゃありそう。

ダンサーさんが遠くからでも判別しやすいように、特に後半なんかは服の色が分けられていた。親切設計、とってもありがたい。あの服の色と登場人物の性格とのあいだには何か関連があるんだろうか、とぼやっと考えていた。

ダンスを見終わったら、一緒に見ていた友人とカフェへ。日本画を描いているという画家さんとも友人経由で知り合った。お上品でさらさらした感じの人で、だけどすごくお喋りで親しみやすい人だった。クリスマスに展示をするそうなので見に行こうと思う。

カフェではダンスの感想をひたすら喋った。友人は新しい発見を次々にできてしまう人で、画家さんもいっぱい感想を喋っていた。楽しそうな人を見ると私も嬉しくなる。

カフェを終えたら、晩ごはんを食べに行った。イケてるピザ屋さんがあって入ってみた。全体的に美味しかったが、最初に食べたサンマのパテといちじくのパテ?をバゲットにつけるメニューが感動的だった。サンマっていちじくと合うんや、サンマってパテにするんや、、!みたいな感じで感動してた。ピザ屋さんなのにこんなこと言うのはどうかと思うが、このお店はこれが優勝だった。

左上がサンマといちじくとバゲット。

ピザを食べ終え、パンで飲めるお店へ。パンの居酒屋さん、最近増えてきているらしい。初めてパンの居酒屋さんという存在を知り、初めてこういうお店に入った。30種類くらいのパンと、ワインやビールが置いてあり、スタンド形式でいただくお店だった。白ワインと白ビールを飲んでみた。白ビールは、ビール特有の風味?苦味?がほぼなくて、めっちゃ好きな味だった。ビールなのに優しい感じ。

パンは言うまでもなく最高だった。具材とかで味のついたパンも好きだけど、シンプルなパンが意外とおいしかった。耳もおいしいし白いところも美味しい。胃袋が5つくらいほしいよねえ、と話していた。

伝わりますでしょうか、この無敵になれそうなくらい美味しそうな感じ
お酒のおしゃラベル、本当におしゃれすぎる。世の中にはセンスのいい人が居すぎるんじゃないですか?ねえ??
白いのん、ってこっそりローマ字で書いててカワヨ〜〜〜。日本語だったのね君?


私は神戸出身だけど、神戸の良さが今になってようやくわかってきた。3歩歩くとおしゃれなお店がある。おしゃれな飲食店かと思って見てみたら、おしゃれすぎる不動産屋さんだったりクリーニング屋さんだったりした。パン飲みを終えて散歩しまくっていたけれど、グーグルマップの行きたいところピンが冗談抜きで50個くらい増えた。まだまだ遊べるドン!

神戸って、エリアによって見せる顔が全然違うけれど、それでも本当におしゃれなまちだったことがわかって、私もおしゃれさんを目指してみようかなあ、と思った。相変わらず影響されやすい。

本当に最高の休日だった。最近は出不精だったけれど、お出かけの楽しさを思い出したのでガンガンやってこうと思う。

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みーな
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