クローン病と手術について
僕、ぱるは腸閉塞で9月29日に入院しました。
腸閉塞は激痛でしたが幸いにも解消しました。
では、本当の病名をいいますね。
クローン病という病気です。
これが20年間、僕を悩まされてきた最悪の病気の正体でした。
結腸全摘術という手術を10月12日に受けることになりました。
おそらく聞いたこともない病気でしょう。
クローン病とは大腸や小腸などの消化管に慢性的な炎症がおきる病気です。
炎症により慢性的な下痢や腹痛、微熱や倦怠感、貧血、下血、体重減少などがあります。僕は下血や体重減少はないんだけど、クローン病の方はたいがいガリガリです。
クローン(Crohn)博士が見つけたのでクローンという名前でクローン(clone)技術とは全く関係がありません。
日本では難病のひとつに指定されています。脂っこい食事とか遺伝子とか原因と言われているけど諸説あったり、いろんな要素が複合していると考えられ ていますが、まだ原因はよくわかっていません。
若い方に多く発生する病気で、年々患者数は増えています。食事の欧米化が大きな要因だと言われています。クローン病の日本の患者数は約7万人、親戚筋の潰瘍性大腸炎の患者数は20数万人。発症率は日本人よりずっと欧米人の方が高いです。
クローン病の有名人としてアイゼンハワー元アメリカ大統領(在位1952-1960)やタレントのお侍ちゃんら、潰瘍性大腸炎の有名人としては安倍元首相や陸上の桐生祥秀選手らがいます。安倍元首相が首相を辞めた原因は潰瘍性大腸炎の悪化ですね。
僕はクローン病に若いときにかかり、20数年間その病気と付き合い戦ってきました。難病といえどもクローン病が原因で亡くなることはほぼない良性の病気です。
僕がハロヲタだった頃からの知り合いはクローン病だということを知っているかもしれません。そして、何回か入退院を繰り返したことを。
クローン病はがんなどとは違う良性の病気です
。しかし、原因が分からない難治性の病気です。救いは薬がどんどんといいものができてきて、治るまでは行かなくても進行が抑えられたり普通に生活が続けられるようになってきました。いい薬(生物学的製剤など)はとても高いけれど公費助成があるので何とかなっています。
クローン病悪化の原因としてはまず第1に食べ物があげられます。食べものを腸の免疫細胞が過剰に攻撃することにより腸粘膜がズタボロになります。
死なないけれど食べるものに著しい制限がかかるので、とても辛い病気です。
脂っこいたべものや刺激物、繊維の多い食べ物、アルコールはクローン病を悪化させると言われています。
エレンタールという成分栄養を飲んだりして、腸の安静を測ります。
症状が極端に悪化したなら絶食です。
生物学的製剤と言われる薬が出てきています。10年余り前からインフリマキシブ(レミケード)という点滴をしています。これは僕にとってとてもよく効きました。(個人差もあるし副作用やアレルギーが出やすいし、生物学的製剤でも僕はヒュミラという薬は全く効かなかった)
クローン病は良性の病気で、病気の臓器といえど役立ちます。そして、手術をしたからといえど治るわけではないのです。
11年前、小腸末端とS字結腸が癒着した時は手術を提案されたけど薬を変えたら(全く効かなかったヒュミラからレミケードに戻した)調子がよくなって、仕事をヲタクをほぼ問題なく(下痢と腹痛はあったのですが)やれていました。
小康状態でした。幸せでした。このおかげで僕は星ちゃんとふぅちゃんに会えたし、東京にバカみたいな頻度で通うことができました。sora tob sakanaを最後まで観ることができました。
しかし、腸の炎症を完全に取るところまではいきませんでした。炎症は身体を蝕み、大腸は短縮していき、狭窄(狭くなる)していきました。
今年の春にS字結腸がヤバいくらい狭くなっていると分かり手術を検討していました。でも本心では手術を受けたくありませんでした。手術をすることにより今までの生活が難しくなることが考えられるし、手術しても病状が悪化している場所がなくなるだけで病気が治るわけではないのですから。
そして、小腸の末端とS字結腸が結びつき癒着していて、ついに小腸末端で腸閉塞が起きてしまいました、小腸末端とS字結腸がribbonのように結びついて食べ物が詰まりお腹が膨れ、激痛の激痛でした。腸が破れる最悪の事態にはならなかったけれど、入院するしかありませんでした。
入院絶食して腸閉塞の状態からは回復しましたが、退院して再び食事を再開したのなら、再び腸閉塞を起こしたり、今度は腸が破れ(孔が開き大出血、緊急手術)、もっと悪い状況になるかもしれません。それよりは比較的落ち着いた今の状態で手術をする選択しかありませんでした。
(クローン病は人によって個人差が非常に大きいです。そもそも僕みたいに食欲旺盛で太れるタイプは稀です)
大腸の大部分、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S字結腸を切除します。小腸は癒着しているところまでの目立つ狭窄もなくほぼ残る予定です(栄養を吸い取る小腸の方が大腸より大事な臓器なので、小腸をほとんど切除しなさそうなのは多少マシ)です。直腸と肛門は残ります。
手術後は出血、創傷からの感染症、縫合不全などリスクはありますが順調なら手術後3週間後には退院できる予定です。
退院後は今までの仕事もできるようですが(肉体労働ではないけれど、基本立ち仕事、神経も使う仕事なので不安は不安)ちょっとすぐには勘弁して欲しいです。
手術後は、水分を吸収してきた大腸がほぼなくなるため、下痢と脱水が酷くなると言われています。今までたいがい下痢だったのに。下痢が一番の不安ですね。
ヲタクとして活動できるかは不安です。今まで踊りまくって腸がもげそうとなったことはあります。もうこれで死ぬんじゃないかと血眼で観たこともあります。
これみたらヲタクとして終わるんじゃないかと思ったこともあります(sora tob sakana解散ライブ。結局終わらなかったけど未だに引きづっている)
今までみたいに踊り狂ってバカみたいになるようまで回復するかはわかりません。しばらくの間、体力低下は避けられないでしょう。毎回楽しんでくれたたるちゃんには踊り続けられなかってらごめんなさい。
クローン病は手術しても根本的には治りません。たしかに一番ひどい場所は切除されますが、病気との戦いはこれからも続きます。
食べ物は脂っこい食べ物や刺激物、繊維の多い食べ物、アルコールは避けるべきなのでしょう。昔から知っているはずなのに自制できずに食べて(ほとんどのクローン病の方は良くないものを食べると体調が悪くなるといいますが、僕はよほど極端なもの以外は食べてももんだいなく、元々グルメな方で脳と舌が我慢できなかった)のは自分もあまり良くなかったとは思う。生理学や栄養学とかヒトより知っているはずなんだけどね。不良患者なのも良くなかった。
なので、ヲタクとの二次会なんかも付き合いが悪くなるかもしれないのでごめんなさい。和食や海鮮、寿司がいいです。串物もいけるかな。
これからもアイドルは見続けたいです。タイトル未定(優花…)もfishbowlもみたいしもっともっといろんなアイドルを見ていきたいなあ。お腹の中から腸が出てもアイドルを幸せで死にそうになりたいですね。
なによりも僕はふぅちゃんにまた会いたいです。
これからもスタイルは少し変わるかもしれないし、現場にいけるかどうかもはっきり分からないけれど、これからも変わらない付き合いをしてくれればありがたいです。良性の病気です!死なへんで!
クローン病とは
メディカルノート
https://medicalnote.jp/diseases/クローン病?utm_campaign=クローン病_overview_source&utm_medium=GHSKPs&utm_source=google#概要
難病情報センター
https://www.nanbyou.or.jp/entry/81
ほぼ潰瘍性大腸炎のことしか書いてないけど分かりやすいので
はたらく細胞IBD(潰瘍性大腸炎、クローン病)特別編
https://www.ibd-life.jp/project/hataraku_saibou/
この入院中、何人か病気について悩みを相談しています。ありがとうございます!