ジャーナリングのすすめ

皆様こんにちは。ゆにらんです。
先日、フォロワーでありいくさばメンバーである近松さんが素敵な本を紹介していたため、これは私も読むしかないと思い手に取り、読了しました。
【感想】さみしい夜にはペンを持て - ちかまブログ

近頃の私は何かにつけて「書くこと」が好きになっており、今の自分にまさにぴったりの本でした。
内容としては小学生~中学生向けと思われるわかりやすい物語なのですが、大人である私でも内容がスッと入ってきて読み入ってしまったと同時に、「書くこと」に対する重要な内容が多く含まれていたと感じました。

この本を通して学んだことの整理も兼ねて、スプラトゥーンでの自分の体験を交えながら「ジャーナリングのすすめ」というテーマで書き進めることにしました。拙い文章ですが、きっと読者の皆様にも役に立つと思いますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。


ジャーナリングについて

そもそもジャーナリングとは「日記やメモを活用して自分の思考や感情を記録する習慣のこと」とされています。「書く瞑想」とも言われています。

頭の中に思い浮かんだことをそのままにしていくと頭が濁っていきます。誰しも一度にわーっと多くの情報を得た時などに感じたことがあるはずです。
あるいはなんとなく思い浮かんだことや感じたことをそのままにし続けていると頭が濁ってくるような感覚になるのではないでしょうか。
いわゆる「思考が整理されていない」状況のことです。これをそのままにしておくと悩みごとにもつながります。感じたことに対して考えを深めず、解決もせず、でもどうしたらいいかわかっていないという状態のことだと私は解釈しています。

ジャーナリングを行うことは、思考を整理し、構築する役割があります。そうすることで心を整える効果もあります。
また、書くことによって普段自分の頭の中に思い浮かぶ「言葉にならない思い」を客観的に見られるようになるため、自己理解が深まります。
この「言葉にならない思い」というものは時として「アイデア」と呼ばれるものになります。つまり新しいアイデアが生まれることもあるという訳です。その「アイデア」が時として自分を大きく動かすものになることも少なくありません。

これらが主なメリットなのですが、このジャーナリングを繰り返していくうちに思考を整理することが自然とできるようになり、以前の自分よりも多くの気付きを得やすい自分になっていくのを感じていくはずです。
ここまでくると過去の自分と比べて成長したことを実感できるはずです。

スプラトゥーンにおけるジャーナリングの効能

ここまでの話をスプラトゥーンに当てはめると以下の効果が期待できるのではないかと私は考えています。

①頭の中が整理されて自分が集中すべきことが見えやすくなり、プレイに集中しやすくなる=パフォーマンスが向上する。
②自分の価値観に気付くことで、自分がどういうプレイヤーであるかなどの自己理解が深まり、やるべきことがわかりやすくなる。
③文字に起こして自分を客観的に見ることで、自分の強みや改善点を知ることにつながる。
④新たなアイデアが見つかり、自分の新しい可能性を見つけられることがある。
⑤書き溜めるとアイデアとしてストックされていき、振り返った時に自分を大きく動かすヒントを得やすくなる。
⑥繰り返していくことで気付きを得やすくなり、結果として知識や考え方の吸収が早くなり、成長(上達)しやすい自分になっていく。

①が一番期待できる効果であり、ジャーナリングの最大の目的です。
集中するという行為は「一つの物事に没頭するような行為」というイメージが強いです。しかし、本質は「余計な事を一切考えない」ことに尽きます。
つまり自分の集中力を最大限発揮するためには、頭の中を渦巻く「言葉にならない思い」を排除する=思考を整理する必要があります。
そのための行為として、ジャーナリングは大きな効果が期待できます。

こうして思考を整理しながら書き出していくことで、思わぬ発見につながることもあります。また、その時に何とも思わなかったとしても後で見直したときに新たな発見につながることもあるので、多くのことを書き出しておくことをおすすめします。

自己理解を深めるという点については、プレイスタイルとしての何が得意なのかというようなことだけにとどまりません。
例えば「エンジョイ」なのか「ガチ」なのかといったような考え方だけでなくそもそもの価値観に触れることができ、本当の自分が何を大切にしているのかといったことまで自己理解を深めることができます。

ジャーナリングによる「セルフコーチング」

では、具体的に何をどのように書き出すのかという話に移ります。
ジャーナリングという言葉にはわかりづらさがありますが、「思ったことや考えたことを文字に起こして頭の中を整理する」という行動だと理解いただければ結構です。
例えば「自分のプレイで改善すべきだと思った点」や「自分はこういうプレイをしたい」といったようなことを書き出していくだけで、思考が整理されるのではないでしょうか。
もっと簡単に書きたいなら「嬉しかったこと」や「悔しかったこと」を状況や心情を思い浮かべながら書き出すだけでも十分効果はあると思います。

しかし、私がおすすめしたいやり方は「自問自答を繰り返すこと」ことです。ここではあえて「セルフコーチング」という言葉を使います。

そもそもコーチングとは、「主に質問を使って相手の自発的行動を促し、目標達成に導くためのコミュニケーション支援のこと」なのだそうです。
つまりセルフコーチングとは、自分で自分に質問し、自分の自発的行動を促して目標達成に導くということです。

「なぜ自分はXパワー2500を目指したいのか=上達したという実感がほしい。」→「Xパワー2500を達成することでどんな良いことがあるのか→Xパワー2500以上が参加条件のコミュニティに参加できる」→「それらを踏まえて何がしたいのか→よりレベルの高いプレイヤーと遊んでスプラトゥーンを楽しみたい」→「それに向けて何をすべきか→自分の改善点を分析してひとつずつ克服する」

といった具合に自問自答を続けていくと「自分が普段意識しないでいる価値観」や「自分がやるべき次の行動」など自分の中の様々なことがわかるようになっていきます。
あるいは「真剣にやることよりも他の人との人間関係を大切にしたい」とか、「実はXパワーの数字よりも、目標に向かって努力する自分を大切にしたかった」といった、今まで思っていたこととは違う価値観に気付くこともあるかもしれません。

大切なのは、自分に質問を繰り返して掘り下げていくことで、少しずつ答えに近づいていくことです。そしてもうひとつ、答えは見つけるものではなく、自分で出すものだということです。

なぜ自分で答えを出すことが重要なのか

自分で答えを出さない、答えを決めないでいる、そうしているうちはずっと「もし○○だったら▲▲かもしれない」といったような可能性が残ります。
でも可能性の中に生きている限り、私達は物事を真剣に考えなくなってしまうのです。
そして物事を考えなくなることはとても危険なことでもあるのです。

考える習慣が無くなってしまうと、誰かが用意した「わかりやすい答え」に飛びついてしまうようになります。なぜなら楽だからです。
でもその「わかりやすい答え」というものは自分で出した答えではなく、他者からもたらされた価値観でしかないことがほとんどです。頭の濁りが解消されたような気になりますが、自分の本当の考えを見抜けなくなり、本当の自分を見失うことにもつながってしまうのです。

自分で考えることをしなくなる、本当の自分の考えが見抜けなくなることで、他者からもたらされた価値観に振り回され、本質的には意味が無いことや悩む必要のないことで悩んでしまうことなっていってしまいます。

誰しもが陥る「スランプ」

ここからは誰しも陥った経験があるはずの「スランプ」について触れながら話を進めたいと思います。

スプラトゥーンに限ったことではないかもしれませんが、真剣になればなるほど、様々な思いや考え、時には感情が思い浮かぶことがあると思います。
それをなんとなく思い浮かんだままにしていくと頭が濁った状態になり、意識したいことに集中できず、些細な変化も見落としがちになります。
これに対して改善策を考えず、解消することもないままそのままにしていくと、どんどん自分の本調子から「ズレ」が発生していきます。
そして本来の自分が思った通りのプレイができなくなって悩んでしまい、「スランプ」に陥ったことを自覚していくのです。

私の経験について話すと、最近までXパワーという数字に強烈なこだわりがありました。ありましたなので、過去形です。今は「強烈な」が抜けて「普通の」こだわりくらいになったのですが、そのこだわりも後述の目標を掲げ、達成したいという純粋な思いによるものになっていきました。
私はスプラトゥーンが上達していかないもどかしさを感じる日々が続いていました。それを解決しようと、スプラトゥーンに対する真剣度合いを上げるべく、今年の1月に以下の目標を掲げ公にしました。

「2月末までにスペースシューターコラボでXパワー2800に到達します。達成できなかった場合はスペースシューターコラボを手放します。」

これにより、私の真剣度合いは一気に高まります。その力を借りたこともあり、目標達成に向けて少しずつ現実的な数値に近づきいよいよ本格的に目標達成していくぞという気概と機運が高まってきました。
ところが、一転して私はここから一気にスランプに陥ってしまったのです。
着実に負け越しを重ねていましたが、やっていればいつかは戻るとだけ考えて続けていきます。
しかし、その思いとは裏腹に2600後半ほどあったXパワーは気が付くと2300近くまで落ちていました。
今までの経験則で一心不乱にやるだけで、具体的な改善案も考えず、頭を働かせていなかった末路といえるでしょう。

私は2300近くまで落ちた頃からジャーナリングを活用するようになりました。自分が今何を考えているのか、どんなことを感じているのかから書き始めて、だんだんと自分の改善すべきところや継続するべきところに着眼して書き溜めていくようになりました。そうしてアイデアを書き溜めながら、思考を少しずつ整理していくようにしました。
しかし、それでもウデマエは思った通りに戻っていきません。

私はアイデアを書き溜めるだけでなくセルフコーチングをしました。今うまくいっていない原因は何だと思うかという質問から始まり、掘り下げて導き出した答えは「多くのことを考えすぎていることによって集中力が発揮できていない」というものでした。
そして「常に高い集中力を発揮するためにはどうしたらいいか」という質問へ続き、さらに掘り下げて「常に変える必要のない有効な具体的行動をひとつだけ意識する」という答えを出して実践しました。
結果としてパワーが戻ってきたことはもちろん、自分のプレイに落ち着きが備わる感覚をつかみました。不足している部分、改善点といった意識するべき点はもちろんありますが、余計な意識をせずできるようになるまで練習することで補っていくことができるようになっています。普段の練習の本質はそこにあります。

ジャーナリングを活用することによって単にスランプを脱するだけでなく、自分の雑念を取り払い、さらには自分の新たな可能性まで開くことができたのです。
スランプに陥ったときは、誰もが頭の中がこんがらがっていたり、濁りきってしまっているものです。そんなときは思い浮かんだことをひたすら書き殴るだけで、文字として自分の頭の中を客観的に見られるようになり、考えが整理されるだけでなくざわざわした気持ちも落ち着くので、特にジャーナリングをおすすめしています。

最後に

ここまでジャーナリングの魅力について述べてきましたが、単に書き出すという行為はおそらく誰でも思いつくことだと思います。ところが、現実としてはあまり行われていないことだと思います。
なぜなら「書く」という行為はとても面倒なことだからです。

そもそも書くためには深く考えなくてはならず、そして「考える」という行為がとてつもなく面倒なことだからです。
しかし、その効果を実感したときに、きっと自分にとって必要なものに変わっていくはずです。私自身がそうです。

ジャーナリングによって文字に起こすことで、自分の本当の考えを知ることができます。それだけでなく、自分にはもっと大切にしている価値観が眠っていたことに気付くこともあります。それこそが自分に安定感をもたらし、自信を持つことにつながります。

ジャーナリングによって得られる効果は、スプラトゥーンはもちろん、自分の人生にとっても財産にもなります。ぜひ読者の皆様もジャーナリングに取り組んでみてください。

長文になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

参考文献等

「さみしい夜にはペンを持て」 古賀 史健
「メモで自分を動かす全技術」 高田 晃

いいなと思ったら応援しよう!