最近買ったコップのお話。
群馬から福島に来て3年ほど、一人暮らしを始めたわけですが、おっちょこちょいの僕は、この3年でいくつもの食器を割ってしまいました。
その中でもコップを3つも割ってしまい、お気に入りのコップもいくつか・・・
ということで以前から、気になっていたプロダクトデザイナーが作った、コップをいくつか購入してみたのでお話したいと思います。
『THE GLASS』
こちらは最もグラスらしいグラスとは何かということを考えたグラスだそう。
鈴木啓太さんがデザインしたコップ。
確かに、THEと頭につくようなスタンダードな形状をしています。コップと言われて真っ先に頭に想像されるであろう形状はコレではないでしょうか?
鈴木啓太さんは、コップの他にもTHEという冠詞のついたデザインをいくつもしています。それらをまとめて販売している会社「THE.Co.Ltd」も立ち上げています。THEとつくにふさわしい定番品をデザインしているので興味があったらのぞいてみてください。
コップの話に戻りますが、このコップは耐熱ガラスでできているので、冷たいものも暖かいものもいけます。ガラスの厚みも厚めなため、割れにくく、レンジや食洗機などハードにも使える。
サイズがショート・トール・グランデの3種類。
どこかで聞いたことあるような、お名前・・・コーヒーチェーンのサイズの呼称と一緒ですね。あの容量が万人共通のスタンダードに近いということらしいです。
『Bormioli Rocco ボデガ』
イタリアの老舗メーカーのグラスです。
でっぷりとしたフォルムで重心が下にあり安定感のあるコップ。
持ちやすさでいうとTHEGLASSの方が細長く掴みやすいのですが、普通のコップに見えないような形状をしていることで既視感が少し薄れます。
デザインをする上で、あえてスタンダードと呼ばれるような形状を外すのは、そのものを特徴付け個性を出すための手っ取り早い方法です。
こちらも強化ガラスでできているので、冷たいものも暖かいものもいけるし、お値段が安めなので、ハードに使えます。
THEGLASSもそうなのですが、下にいくにつれて径が小さくなる傾斜した形状だとスタッキングが可能で、収納スペースを取らなくていいですね。
スタッキングした状態。
デザインには、いろいろなデザインがありますがスタンダードなデザイン、つまり長く使われるような普遍的なデザインをするというのは大変むずかしいことだと思います。
普遍的なデザインとは、装飾や何かが誇張された主張のあるデザインではなく、デザインされていないようなデザインではないかなと思います。
デザインに違和感がないこと、、、
例えば、スポーツの世界でプロの華麗な動きというのは、難しい技をいとも簡単にやってのけます。あまりにも簡単にこなすので、素人の自分にもできるんじゃないかと思わせる時もあるぐらい。
つまりそれだけ動きに違和感がないということ
デザインにも同じように、違和感を感じることない自然な形状というものがあるのだと思います。それを探り出すには、たくさんのスタディ、試行錯誤が必要ということでしょうか・・・
なんの変哲もない形の中にも様々なデザインが隠れていて、それらは一切主張せず全てが自然かつ合理的に全体を形づくります。自分もそんなデザインができるようになりたいものです。
日常使いで、使いやすいようデザインされたコップをご紹介しました。
次回は、また少し違った視点でデザインされたコップのお話を・・・。
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