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熱帯魚のトリートメント方法と期間

この記事では、当店で行っているトリートメントの方法をわかりやすくご紹介します。
熱帯魚をメインにお話ししますが、メダカや金魚にも、この方法は使えますよ。

熱帯魚や金魚を買ったら、まずは別の水槽でトリートメントをしてから、本水槽に移すのがオススメです。
なぜかというと、お店から家までの移動で魚がストレスを感じたり、環境が変わることで病気になるリスクを減らすためです。

でも、具体的にどうやってトリートメントすればいいのか、ちょっと迷うこともありますよね。
そこで、当店で実際に行っているトリートメント方法を詳しくお伝えします。
ぜひ参考にしてみてくださいね。


トリートメントとは

トリートメントとは、新しい魚を本水槽に入れる前に、別の水槽でしばらく飼うプロセスのことです。

右側が魚病薬を使用したトリートメント水槽

この期間中に、魚の健康チェックをしたり、必要なケアをしてあげることができます。
トリートメントにはこんな目的があります。

⒈病気の予防
新しい魚は、見えない病原体を持っていることがあります。
トリートメントを通じて、これらの病原体を早めに見つけて治療することができますよ。

⒉環境への適応
魚は新しい環境に慣れる必要があります。
トリートメント期間中に少しずつ環境に慣れさせることで、ストレスを減らします。

⒊健康状態の確認
魚が新しい環境でどんな反応をするか観察して、健康状態をチェックできます。

トリートメントのやり方


・使用する水槽

トリートメントは、渓山砂利を使ったASP方式(底面濾過)の水槽で行います。
薬を直接入れて、水換えをしながら様子を見ていきます。

・使用する薬

当店では「エルバージュ」という薬を使っています。

この薬は細菌性感染症や寄生虫感染症に効果が期待でいます。
多くの熱帯魚に使用できますが、使用する際は用法を守ることが大切です。
新しく購入した魚にも使えますが、注意して使用してください。

エルバージュは、海水魚古代魚ナマズの仲間には使用できません。

・トリートメント開始

規定量(半分)のエルバージュを水槽に入れます。

エルバージュを入れた直後の様子

ただし、初めて使う場合は少量から使用して、様子を見るのがおすすめです。
こうすることで、魚の反応を確認しながら、安全に進めることができますよ。

・トリートメント期間

通常、当店ではこのトリートメントを木曜日から月曜日まで行っています。
問題がなければ火曜日から販売を始めます。この期間中は毎日観察して、必要なケアを行っています。

・餌やりの頻度

トリートメント初日を除いて、毎朝1回だけ餌をあげるようにしましょう。

夜遅くに餌をあげるのは避けてください。
なぜかというと、夜は気温が変わりやすく、魚が消化不良を起こしてしまうこともあるからです。
特に新しい環境だと、魚はストレスを感じやすいため、消化機能が落ちやすくなりますよ。

・水換えの頻度

毎日半分の水換えを行います。

ただし、魚の状態が悪い場合は3分の1程度にとどめてください。

水換えをすることで水質が改善され、魚の健康状態が良くなり、トリートメント効果も期待できます。
なぜかというと、魚の免疫力が下がると薬も効きにくくなるからです。

・投薬の頻度

3日後には、もう一度規定量(半分)のエルバージュを入れます。

その後は薬を追加せずに、水質と魚の状態をチェックします。
もし水質が悪化していたり、薬が残っていると感じたらエルバージュは、より少なめに入れてください。

・トリートメント終了

トリートメント期間が終わったら、温度合わせと水合わせをして、販売水槽へ移動させます。

まとめ


あたらしい熱帯魚を迎えるときには、健康状態を確認するためにトリートメントが欠かせません。

適切な方法と期間で行うことにより、病気のリスクを減らし、魚のストレス軽減につながります。

当店で紹介した方法を参考にして、大切な熱帯魚たちが健康で長生きできる環境を作っていきましょう。
あなたのアクアリウムライフがより豊かになることを願っています。

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