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アンモニアのことを調べてみました。
水槽の水は透明なのに、お魚に元気がない。水面付近で苦しそうにしている。
フィルターも動かしているのに、なぜだろうと悩んだことはありませんか。
ひょっとしたら、有害なアンモニアが残っていて中毒を起こしたのかもしれません。
このアンモニアは、水槽の中だと無色透明。見ただけではわかりません。
お魚に有害なアンモニアは、どうやって発生しているのでしょうか。
今回の記事では、アンモニアの発生源に着目をしてお話をします。
水槽内におけるアンモニアとは
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アンモニアとは神経毒性のある窒素化合物のことで、化学式はNH3。お魚に超がつくほど有害です。
なぜなら、1Lの水にわずか0.2mg(0.2ppm)溶けているだけで中毒死を招くといわれているからです。
水を汚す元凶なのですよ。
アンモニアの出どころ
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アンモニアの発生ルートは、3つあります。
・お魚のエラから出る尿
・お魚の排泄物
・食べ残した餌
・お魚のエラから出る尿
お魚たちは、おしっこのようにエラからアンモニアを排出しています。
お魚は、ごはんを食べることでタンパク質を吸収して、身体を作り成長していきます。
具体的には、お魚の体内で作り出せないアミノ酸をタンパク質から腸内で分解摂取しているのですよ。
このとき、使いきれなかったアミノ酸がアンモニアとしてエラから排出されるのです。
また、淡水魚の体液は塩分が含まれています(体液濃度0.7%ほど)。
浸透圧の関係で、飼育水が体内に入ってくるから、エラから必死に排出をしているのです。
このときも、少量のアンモニアを出しているといわれています。
・お魚の排泄物
お魚のうんちは、食べ残した餌にちかい存在でしょうか。
お魚が食べたごはんに含まれるタンパク質の残りカスだからです。
おしっこ、との違いは「アンモニア」を含んでいないこと。
うんちは微生物に分解されると、アンモニアに変わります。
・食べ残した餌
食べ残した餌は、お魚の排泄物と同じく微生物群がほぐすように分解して、アンモニアを発生させます。
この微生物群は、有機物分解菌とよばれるバクテリア。口はないものの、動物のように残り餌を食べて分解してくれますよ。
まとめ
お魚のうんちから、アンモニアが溶けだすのかなと思っていたら、実はエラから排出されているのでした。
お魚が多くて、餌も多くなるとアンモニアは必然的に多くなります。
もし、お魚の調子が悪いと感じたら、試薬で検査をしてみましょう。
水槽の環境(フィルターなど)、飼育数、ごはんの量など、なにか問題点が見つけられると思いますよ。
今回の記事では割愛してますが、アンモニアは水温、水質(PH)によってアンモニウムイオン(NH4)に変化します。
アンモニウムイオンは、毒性がうんと低くなります。弱酸性の水質だとアンモニウムイオンに変化するといわれていますよ。
めだか、金魚など弱アルカリ性で飼育するお魚は、アンモニアの毒性が上がるんだな、という認識をもつようにしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。