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なぜ、山田健太なのか?【野球太郎No.044連動note】

※写真は全て投稿者が撮影

本noteは、2022年9月29日発売の野球太郎No.044に掲載された「なぜ、山田健太なのか?」において

諸事情でお蔵入りとなった内容や、冒頭部分を筆者が公開する事を目的としています。

なお、野球太郎編集部とは事前に打ち合わせ済みです。

【蔵出し①】なぜ、山田健太なのか?

山田健太。恐らく今年のドラフト候補の中で、有名な方に部類すると言って差し支えない。

なぜ、山田健太なのか?

まず、日本野球界の人気はトップがNPB、次点が高校野球とするのが一般的だろう。

だから両者にはテレビ中継がつくし、優れた才能を一歳でも若い状態で確保したいNPBは、多くの選手を高校野球界からドラフト指名する。

故に、入団後も注目を集め続ける選手、引退後も国民的知名度を持つ元選手には高校卒も多い。しかし、山田健太は立教大学所属の大学生だ。

なら、なぜ、山田健太なのか?

2022/09/21

確かに、今年のドラフトは例年より高校生のスター候補が目立っていない。

それ故、必然的に大学生候補にも目が向けられているし、二刀流という絶対的な話題を持った矢澤宏太(日本体育大)や、山田と同じ東京六大学には蛭間拓哉(早稲田大)など、有望な選手が多い、言わば大学生の豊作年である。

しかし彼らと比べて山田健太がずば抜けた成績を残しているわけではない。

なら、なぜ、山田健太なのか?

2022/04/25

もちろん、彼がアマチュア人気トップの高校野球界で、最も有名な大阪桐蔭の出身であり、今なお記憶に新しい夏の甲子園100回大会で優勝し、同期の根尾(中日)、藤原(ロッテ)らと共に春夏連覇を達成した中心選手だった事も関係しているだろう。

更に大学野球界で圧倒的な知名度を誇る東京六大学で一年生から主力として活躍しているわけだから、有名でも何ら不思議ではない。

ただし、これまでも大阪桐蔭出身で大学や社会人を経由したドラフト候補は沢山居たし、東京六大学には同校出身の選手が多数おり、実際過去にNPB入りした選手も居た。

なら、なぜ、山田健太なのか?

2022/09/21

それはきっと、精悍な顔立ちとバランス良い体格でピンストライプを纏うカッコ良さや、実に日本人らしい、ついつい呼びたくなるフルネームといった、

人の第一印象としてかけがえのないものを兼ね備えている彼が、過去も現在も分かりやすいスター街道をひた走っている事で、我々ファンがスターたるべきと、勝手に要求しているからだと思う。

中には、立教大学の内野手として、長嶋茂雄氏を重ねているファンもいるかもしれない。

だからこそ、野球選手・山田健太としての現在地、そして現在地から想像できる将来像を考察したく、この企画を立案した。プロ入り後もスター街道を期待される、ある種の業を背負った彼を多角的に掘り下げてみたい。

2022/07/01

【冒頭抜粋】過去の六大内野手との成績比較

はじめに現在の成績(2022年春まで)からNPBの評価を仮定したい。比較用に、過去に東京六大学からプロ入りし、現在の山田健太と近い水準と仮定できる成績の内野手三名を用意した。それぞれの選手と山田健太を比較したい。

中村奨吾
(2014年ドラフト一位・二塁手)

石井一成
(2016年ドラフト二位・遊撃手)

福田光輝
(2019年ドラフト五位・遊撃手)

※…..続きは本誌で🥺

【蔵出し②】・その他の要素

走塁面については、盗塁の少なさは気になるポイントであった。一塁へ駆け抜ける姿は悪いわけでは無いし、走塁技術も平均で、打球判断による好走塁も少なくない事から、もっと走れるのでは、と感じていた。

しかし、今年春は初盗塁を含む2盗塁を記録するなど変化の兆しを見せている。前述した守備の動きと合わせ、まだまだ向上する余地があると言えるだろう。

身体面については、身体の厚みは明らかに増している。特に三年から四年にかけては目に見えて太くなった。その上で守備での機敏さが身に付いており、盗塁が増えたのは明るい材料と言えるだろう。

一方で、大学代表合宿中の報道の通り、腰に不良を抱えているようだ。コンディション不良を経験した選手が次のステージで活躍するのも珍しくないが、山田健太の魅力であり課題が打撃である事を踏まえると、少しでも長く野球を続ける意味でも、打撃動作が身体に負担をかけていないか、という点でも再考が必要だろう。

強いスイングが必ず負担が大きいわけでは無く、その逆も然りだからだ。

そして、性格面にも触れておきたい。

現在立教大学で主将を務めているが、これは率直にいって驚いた。この四年間の彼を見ていて、決してリーダーシップが強い選手には見えなかったからだ。

寡黙というほどではないが、目立ったキャプテンシーは見せておらず、どちらかと言えば暖かい空気の中でノビノビ野球をする。そんな印象だった。

しかし主将になるや否や、リーグ戦での守備中の声掛けを中心に、チームを引っ張る表現力が出てきた。

それは決してうわべだけのものではなく、大学代表でも主将を務め、野手だけでなく投手陣からもキャプテンシーが好評だった事や、OP戦の試合後ミーティングで叱咤する姿からも、明らかな成長といえるだろう。

チームの状況もあって、時に彼に寄り添う人が居てもいいのでは?今では、そう感じるほどキャプテン像を全うしている。しかし、プロに入れば必ず先輩のキャプテンが居るはずだ。

彼の精神的負担が軽減され、プロでの飛躍に結びつく事を願っている。

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いかがでしたでしょうか🥺
本誌では打撃メカニックや守備といった技術面、また将来像に現役選手を重ね、その可能性を隅々まで考察しております。
全国の書店やAmazon等のネットショッピングで購入可能ですので、是非お手に取って見てください。

彼の野球人生に幸があらん事を❕❕

2022/04/25


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