![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/47538652/rectangle_large_type_2_0eac346b16d371e4ae9898c08ef0401d.jpg?width=1200)
K-1のガチスパーを見て、K-1をK-1と再確認するの巻 今まで見た練習で群を抜いて凄かったです。
水曜日に武尊選手との取材がありまして、K-1ジムKREST相模大野の練習を少しだけ覗き見的に拝見させてもらいました。K-1を外からファンとして見てきた者としては感慨深いものがあるのですが、それは武尊選手との対談の映像で楽しんでもらうといたしまして、K-1の練習って凄いんだぞ。
K-1ジムKREST相模大野の「練習」がどこよりも何よりも凄味がありました。過去僕が見てきたどんな練習よりも緊張感とここから何かが生まれることを予感させる息吹と活気を感じて、三日経つ今も日に何度か思い出すし、人に会うと格闘技語り部として伝えるほどです。試合よりも非日常かもしれない。
K-1ファンとしてPVを見たり、選手があげる練習動画をチェックしているとK-1ファイターの「スパーリング」の強度が試合以外では見たこともやったこともない試合さながらの強度で行われていて、本当にやっているのか半ば疑いの目で見ておりました。同じ格闘競技をしている身としましては、こんな練習をしていたら10年持つ選手寿命が1年で終わってしまうかもしれないレベルです。
それが行ってみたら本当に行われていて、ヘッドギアと16オンスのグローブとレガースをつけてはいるものの「ガチンコ」でやっていて、それもチームメンバーが周りから声を掛けて(発破をかけての方が正しいかもしれない)、全力のその先でやっています。当然集中するし、周囲に対してメンツもあるから退けないし、何よりもこのスパーリングを超えるには生活から何から賭さないとやっていけないだろう。結果的に選手として集中する超合理的なスタイルとも見ることが出来ます。中途半端はできません。無理だ。
同じ格闘技をやっているからこそ凄味が余計にわかるし、僕にはできない競技と練習だと感じました。練習後に武尊選手が湿布を足に貼っていたのが印象に残りますし、ファイター武尊のかけらを見た気になってシンプルにカッコよかったし、嬉しかった。やっぱり僕はファイターが好きだ。
K-1を打撃系格闘競技として、他の打撃競技とひとくくりで観てしまうところは僕ですらあるのですが、練習を見てK-1はK-1なのだと再確認しました。団体としてのプロモーションの仕方はK-1独自で僕は大好きなのですが、競技としても独自でこの競技システムは「よくできてる」のです。
ルールが「ファイト」する=攻撃に重点を置く
K-1の試合はMMAに比べても間が近いし、他の打撃競技に比べても間が近くてテンポが早く見えます。これはルールで組みが認められていないことと前に出て打ち合うことを評価することで実現していると考えています。
競技の技術体系はルールが決めると僕は考えているのですが、ルールを研究したときに「勝ち」に近いスタイルは前に出て打ち合うスタイルになるし、K-1ルールではムエタイ のようにミドルを蹴って試合を作っても評価されるのは難しいと思います。
攻撃を評価することで互いに「倒しにいく」試合を繰り広げるし、今のK-1ルールではダウンを取ることが勝ちへの最短ルートであるから、観客からも「スリリング」な試合を観ることができて、受け容れられているのだと思います。
K-1独自の技術と練習スタイル
間が近くてファイトすることを重要視したK-1ルールでは独自の技術体系が生まれるのだと見ていて感じました。ボクシングのパンチとは違う。ムエタイ の蹴りとも違う。K-1独自の技術が進化していきます。
間が近い限りなく近距離寄りの中間距離で相手を下がらせるように攻撃していくスタイルはK-1独自だし、武尊選手の前蹴りはまさにK-1ルール独自だと思っています。僕は武尊選手の前蹴りから追い打ちかけるのがプロレスのフィニッシュ前の掛け声のように見えて好きです。「いくぞ!おら!」みたいな。対談ではお伝えできなかったから書いておこう。
K-1で勝つにはスパーリングで慣れて、創っていくのが効率的だと思うし、合理性を追求したときにはガチスパーリングになっていく理屈は理解できます。単純に試合と同じことをしたほうが「強くなる」。K-1の場合はヘッドギアとレガースをつけてやることで再現可能なのですが、MMAの場合は試合が再現できないところに僕は面白味があるし、腕の見せどころだと思っています。
ダメージのリスクは常にあるとは思いますが、打撃系の選手キャリアは短いことを考えるとダメージのリスクを無視してでもスパーリングで創っていくのは理解ができるし、合理的と考えてもいいとは思います。
練習を拝見させて頂いて本当によくできた練習体系だと感じたし、K-1ルールもよくできていると感じました。K-1で勝つにはK-1の練習をするのが大事だし、それはK-1が競技として独立している証明なのだよなあ。
MMAファイターのガチスパーリングは効果が薄いように感じる。出稽古行ってもダメージ溜まるだけな気が。。
ここから先は
¥ 200
Amazonギフトカード5,000円分が当たる
サポートありがとうございます。選手活動、表現活動の活動費用に当てさせていただきます。更なる良いもの、面白いものを創作する原資に大事に大事に感謝を込めて使わせて頂きます。