“バカサバイバー”、『ONE』での激勝後の心境を激白! 「格闘技だけやっているヤツは格闘技を何も知らない」
去る10月6日(日本時間7日)、“バカサバイバー”青木真也はタイ・バンコクでの『ONE Championship:KINGDOM OF HEROES』に参戦。エブ・ディンとのMMA戦を闘った。今年3度目となるMMA戦である。しかもライト級王座次期挑戦者の権利をかけた一戦であり、3月に開催される日本大会に向けての意味合いにおいても、絶対に勝ちたい試合だった。
結果は1ラウンド57秒で“バカサバイバー”が勝利! テイクダウンからパスガード、そして肩固めによる、電光石火のフィニッシュだった。
果たして試合後、“バカサバイバー”はリング上からその心情を爆発させる。
「みんなが怖いように、俺も試合するのは怖えんだよ! でもみんながその怖さに打ち勝っているように俺もその怖さに打ち勝って闘ってんだよ!」
そういって様々な意味に受け取れるマイクアピールを披露した“バカサバイバー”。その真意とは何か? さあ、本人にその謎解きをお願いしよう!
(聞き手◉“Show”大谷泰顕)
以下、今回の記事の一部を紹介
▪︎「今後は誰かの背中を押す者に」
▪︎「奈落の底に突き落とされる」
▪︎「格闘技だけやっているヤツは格闘技を何も知らない」
▪︎大晦日、『RIZIN』との絡みはあるか?
▪︎「今後は誰かの背中を押す者に」
――“バカサバイバー”、エブ・ディン戦の激勝、おめでとうございます!
青木 ありがとうございます。
――今回はいろんな意味で勝利の味は格別じゃないですか?
青木 あのー、正直な話をすると、最近頑張る理由がなくなってきているんですよね。
――どういうことですか?
青木 例えば、多くの人が生活のために試合をしているじゃないですか。
――“バカサバイバー”はそうじゃない?
青木 僕はかなり前からある程度、ミニマムで済むような生活をしてきたから、本当に最低限の生活費だけあれば足りるんです。だから生活のためと言われればそうだけど、他の選手とは意味合いが違うと思うんですよ。
――なるほど。
青木 だったら何のために闘うのか。何を見せたいのか。
――ええ。
青木 これは僕だけじゃなくて、誰しもそうだと思うんですけど、生きていくのは不安じゃないですか。
――「不安だらけの人生だから」(『猪木詩集』より)って心のどこかで誰もが思っていますよね。
青木 僕だって確定していないことに挑むのは不安なんですよ。
――その点では「観る側」と一緒だと。
青木 そうです。そうやって誰かが僕に感情移入してくれる。
――ええ。
青木 僕は僕で、僕のことを思ってくれる同士がいるから頑張れるんです。
――例えば、幻冬舎の箕輪厚介氏だったり、GOの三浦崇宏氏だったり、“バカサバイバー”に共感している同世代の方々は、それぞれ違うジャンルだけど、同じベクトルというか目標に向かっている気はします。
青木 彼らは人の背中を押すのが仕事じゃないですか。
――ですね。
青木 だから彼らの持っている、人を前に向かせる言葉に助けてもらっていますね。
――いい関係を築けているのは伝わってきます。
青木 彼らと接していて思うのは、これからは僕も、誰かの背中を押す者になっていきたいなあと。
――あ、押す者に。
青木 今まで、ずーっと自分のためにというか、自分のためだけに頑張ってきたんですよね、僕は。
――自分のためだけに?
青木 そうです。よく家族とか仲間とか言う人もいるけど、僕は僕のためだけに頑張ってきたから。
▪︎「奈落の底に突き落とされる」
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