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佐藤天選手が惚れ惚れする一人相撲で快勝。熱い試合と危ない試合の狭間で。

昨日のパンクラス300で、練習させてもらっている佐藤天選手が試合でした。自分でチャンスを作って、自分で躓いて、窮地に追い込まれ、それでも逆転する惚れ惚れする一人相撲を展開し、メインイベントを締めました。

プロファイターとしては、ご立派としか言えません。
選手が他団体に流出して、イベントとして求心力が落ちている中で、メインイベンターとして、形にしたのは本当に立派です。おつかれさまでした。

当日は解説のお仕事をして、試合を見ていました。イベント的には「素晴らしい試合」だけども、ファイターとしては「危ない試合」であり、やってはいけない試合だなと感じていました。放送席で「よかった。佐藤に尽きる。」とコメントしつつも、控え室で「何してんの!?苦笑」と声をかけておきました。


プロのファイターとして魅せる部分を語りつつも、リスクを背負う戦略を嫌う、僕の中での矛盾が面白く感じたので、勝負論を書いて行こうと思います。

・ダメージを負うな

一方的に打つのはいいのですが、打たれるのはダメ。打ち合いはダメ。一方的に打つのはいいけども。練習でも試合でも打たれてはダメです。そのための距離であり、角度であり、クリンチですよね。男ならば打ち合いってのは田舎のヤンキーですよ。

・リスクを背負うな

基本的に強いヤツはのるかそるかの勝負はしないです。堅実にやる。某選手が試合をするときに「お前の方が強いから、苦しいことするんだぞ」と伝えたことがあるのですが、強いからこそ堅実に苦しいことを。自分の方が分が悪くても、堅実に苦しいことをやるのです。ギャンブルは最後の手段。基本を大事にしろってそういうことでもある。

昨日の試合でいえば1Rにダウン取って、相手は瀕死の状態なのだから、ジリジリと相手の嫌なことをすれば、意地の悪いノックアウトにできたはずです。劇的にはならなかったでしょうけど。

・でも勝負しろ 

これまた矛盾してるように聞こえるけども、行くところはいけ。詰んだ状態でいけない選手はダメ。結果的に試合を決着させれないことで、相手の逆転を許すことも多い。勝ち方を選ばず勝負には厳しく冷酷に。カッコつけるなって話です。この点がホントにダメなのは格闘代理戦争の椿選手。番組中でも言っていたけども、勝負せずにカッコつけるのはダメ。

勝負って泥臭くて、非情なものですからね。強かろうが弱かろうが決着した方が勝ち。幸運だろうと不運だろうと勝ちは勝ちなのです。

これは僕の勝負論の一部分です。
昨日の佐藤選手を見ていると試合中に熱くなっていけるのも、大事な才能のように思います。僕の場合はそこまで熱くならずに、見てしまうことが多いので、羨ましくも思います。

魅力のある選手ですよね。デビューして6年目に入るようなのですが、まさかこんな魅力的な選手になるとは、まったく思っていなかったので、驚きもあります。プロフェッショナルアマチュアファイター的になると思いきや、物語、エモさも備え付けてきたのですから。

昨日の試合後に彼がマイクをとったとき、どんな言葉を発するのかはものすごく興味がありました。結果から先に書くと、彼は昨日の勝利と昨日のマイクで日本格闘技のバランスを保ったと思うのです。

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