本を読んだら 『映画を早送りで観る人たち』
1.はじめに
他のSNSに読書記録をアップしていましたが、noteに戻って来ました。
積読本
読中本
読了本
ときどき映画
などについて、記録を残すつもりです。
無断転載は禁止します。
今年は120冊読もうと思っているので、既に読んで他のところに書いたものはおいおい上げていきますが、ひとまず直近の読了本を紹介します。
2.『映画を早送りで観る人たち』
【読むのにかかった期間】2日
【再読の可能性】あり
【人に勧めるか】勧める
自分も動画視聴サイトで早送りをすることはある。でもそれは、前振りの時間に大声で笑っている人たちがうるさくて、早く本編が始まらないかなと思うときくらい。手段として早送りや倍速視聴を常用している二十代が多いということに隔世の感を覚える。
読んでいて引っかかったのは、倍速視聴をする若者が、自分に批評ができるとは思わない、知れればいいと、自分の評価を低くしているように思える一方で、
作成側が倍速視聴しないで観ろというのは、見る側のニーズを理解していない、という肥大化した自意識も感じること。
3.単なる若者批判ではないー分かろうとして
著者は倍速視聴には懐疑的だ。しかし、30年前の統計と比較して、親から下宿学生への仕送り額が4分の1程度になっていること、キャリア教育の導入、何よりインターネットの発展など、時代の変化を踏まえて、「なぜ若者が映画を早送りで観るのか」に迫ろうとしている。
理由があるから映画を早送りしているのではないか。映画を早送りしたくない人も、早送りする理由を考える意味があるのではないか。
批評はすれども批判はしない。私は本書から、そういった姿勢を感じた。
若者叩きの本ではない。ぜひ読んでみてほしい。