規定の枠から飛び出して
トイレから出られそうにない腹痛で
やむなく会社を遅刻した。
有休は残っているが、
生徒に迷惑がかかるから休めない。
遅刻したら、減給か…。
頭を駆け巡る雑念。
しかし、遅刻に決めたっ
と腹をくくると心がすーっと軽くなった。
お日様がふかふかとした日差しを注ぐ中
再びベットにごろり。
あぁ、解放感。
小学生の頃のお休みを思い出す。
いつの間にか腹痛は収まり、
出発時間を1時間半過ぎてから出社した。
時刻にして9時半。
お休みの日なら、
9時半に家を出たところで
図書館に行って、スーパーに行って…
と、とりわけ特別感はなく、
日常的な感覚になるのだが、
お仕事がある日の宙ぶらりんの9時半は、
やけにわくわくしてしまった。
時刻としては同じなのに、この特別感。
つくづく、人間は規定の枠から
はみ出ることが好きなのだなと感じる。
非日常感というべきか。
本来なら、休みたいなら休めばいい。
はたまた、
この特別感を日常の
あちらこちらに感じ取ればいい。
いつも通りに過ごせる日常こそ
有難いものだと思うのだけれど、
私はまだその境地には至っていない。
記事を見つけて下さり、最後まで読んでいただきありがとうございます。 少しでもなにか心に残るものを届けられていましたら、こんなにも嬉しいことはありません。