ハグの力

レッスン終わりの挨拶後、
おもむろに
てくてくと側にきたKちゃんが、
無言で抱きついてきた。

そのまま膝に乗って、
さらにぎゅっとしてくれる。

次のレッスン開始まであと3分。
限られた時間での
やりくりに頭がいっぱいだったので、
あまりの唐突さに驚き、
優しく触れないと
壊れてしまいそうな
その細い腕とぬくもりに一瞬動揺する。

そっと抱き止めて
「頑張ったね〜。お靴どうぞ〜。」
と促したところ、離れない。

包んでくれる小さなからだを
「ぎゅ〜」と言いながら
そっと包み返すと
なんというか、
疲れを全て吹き飛ばす破壊力だった。

まさに、
ポケモンの「げんきのかたまり」。
もしくは、守護天使降臨。
あなたは、
現代のナイチンゲールでしょうか･･･。

無言のハグは偉大だ。

血圧も上がっていたが、
一気に癒されてしまった。

よく、SNSで　
「保育園に迎えに行ったらハグしてくれて疲れが飛んだ〜」
というつぶやきを目にする。

子どもの力は、偉大だ。