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AN的読書総決算2022 Vol.5 【ビジネス書部門】

2022年に入って約800冊の本(Kindle約700冊、紙書籍約100冊)を読んできた私、ANが選ぶ各ジャンルの特に良かった本を複数回に分けてご紹介していきます。

第5回目は、【ビジネス書部門】です。

【ビジネス書部門】

1.ナシーム・ニコラス・タレブ『ブラック・スワン -不確実性とリスクの本質-』

 日常の中にひそむ、黒い白鳥(常識外にある、世界にディープインパクトをあたえるような事象)の存在を忘れてはならない、つまり常識を絶えず疑い続けよ、という教訓を私たちに教えてくれる作品です。
 書斎倶楽部で1年間かけて読み合わせ勉強会をしてきた作品ですが、内容(というよりは訳?)が難解なこともあり、私の中では自らで噛み砕いて言語化できるほどの消化ができているわけではありませんが、ただただ面白い作品です。
 扱われているテーマの中に投資が入っているということもあり、生活の中での数学的考え方の重要性も改めて感じました。書斎倶楽部の中に数学×読書という考え方を押し広げてくれた作品だと思います。

2.古川裕倫『コーチング以前の上司の常識「教え方」の教科書

 コーチングをしようと思うと、上司と部下の頭の中にある程度の共通認識が必要になります。共通認識が構築できていない、つまり部下が『仕事について知らない』のであれば、コーチングより先にすべきはティーチングです。この作品には、最初の段階であるティーチング、教え方について詳しい手法や考え方が書いてあります。
 私自身、生徒に対してはこのような考え方の下に行動していましたが、部下に対してはどうしても、『大人なんだから』という意識が先立ってしまってついついこういう一番基本の部分をおろそかにしてしまいがちだなと、この作品を読んで反省しました。
 初めて部下を持つ大人、部下の指導に行き詰まっている大人や、部活などで後輩指導をしているような学生に読んでもらいたい作品です。

3.相生昌悟『東大式 目標達成思考 「努力がすべて」という思い込みを捨て、「目標必達」をかなえる手帳術』

 PDCAサイクルの回し方について書かれてある作品です。PDCAサイクルについては様々な書籍でいろんな方が書かれているので、目新しさというものはあまり感じられないのですが、読みやすく、実行に移しやすいという点で、学生にPDCA入門書として読んでもらいたい作品です。

 東大式目標達成思考でPDCAサイクルの概要を把握して考え方、捉え方、行動の仕方がわかったら、その次は鬼速PDCAでスピードと精度を高めていくのが良いのではないかと個人的には思います。
 私自身、この2冊をPDCA書の双璧と考えて、参考にさせていただいています。


 ビジネス書については教育転用しやすいというのもあるし、私自身がビジネスマンであるということもあり、今年最も読んだジャンルではありますが、それでも絞り出すのに苦労した印象です。それは接戦だったという感じではなく、今年読んだ本の中では『ブラック・スワン』がほぼ1強状態で頭の中を占めているからです。
 読み合わせ勉強会での『読めば読むほどわからなくなる本』というのは正に言いえて妙だと思うのですが、この『ブラック・スワン』はこうかな?と解釈しながら読んでいたら壁にぶち当たりわからなくなる、ということの繰り返しです。これがまたたまらなく面白いと感じるのは、どこか難解な数学の問題を解いている感覚と似ています。著者のタレブ氏が数学に長けていて、数学の話題が出てくるからそう思うのかもしれないですが、一度、訳を通じずに原書でぜひとも読んでみたい作品だなと思います。

 今年はブラック・スワンに始まり、ブラック・スワンに終わったような私のビジネス書の読書でしたが、2022年最終日時点でのAN的2022年ベストセレクションはこの3冊でした。

 5回に渡ってご紹介してきましたが、まだまだいろんなジャンルがありますね。これまでほとんど読書をしてこなかった私にとっては、こうやってジャンル分けして紹介できるほど本を読めたこと自体が今年の大きな成果だったかなと思います。

 来年末もこうやって、読んだ本がご紹介できたらいいなと思います。
お読みくださった皆さん、ありがとうございました。

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