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amazonとコンビニのあいだ〜【SPBS THE SCHOOL オープンキャンパス】『最強の建築思考』備忘録〜

【概要】 4月16日、【SPBS THE SCHOOL オープンキャンパス】『最強の建築思考』というオンラインセミナーに参加したのでその記録として。登壇者は建築家の藤村龍至さん、松島潤平さん、藤井亮介さんの3名。前半は今回のゲスト3名の設計によるSPBS虎ノ門の設計について、後半は建築思考について。 *タイトルにもあるようにあくまで備忘録です。事実感想ごちゃ混ぜで思いつくがまま書いてます。 【SPBS虎ノ門】 渋谷に本店のあるSPBSが虎ノ門のオフィスビルに新たに出店する店

    • 世界中に孤独がたくさん

       3月2日, Zepp Tokyo, ナンバーガールの無観客ライブ。omoide in my head での森山未來の踊り。極限まで内省した先の世界から手を伸ばし、息苦しい現実世界じから人々を連れ出してくれるような、否応無しに共感を呼び起こす踊り。世界に自分しかいないような孤独のなかで、諦めにも似た、それでいてどこか清々しい笑顔をたたえながら、力の限りの抵抗を表現した踊り。一万人のデモにも匹敵する迫力があった。  昔、村上春樹のエッセイで、人の心象は3層になっていて、表層ほ

      • 循環構造と多自然主義

        上妻さん、能作さん(兄)、川島さんによる対談。 http://10plus1.jp/monthly/2019/10/issue-01.php(前編) http://10plus1.jp/monthly/2019/10/issue-02.php(後編) 上妻さんの、人間中心主義に立った人間ー自然の二項対立の発想や、同じ人間の中でも先進国ー途上国という構図で一方的な他方への介入を正義とする認識の危うさへの指摘には共感できる。人間も自然の一部であり、先進国における正しさが他の生

        • ショートカット、あるいはシンプリファイ

          the incidents ー複雑なタイトルをここにー, Virgil Abloh  ファッションブランド "off-white" を手がけ、nikeやイケアなどの世界的な企業ともコラボレーションを行う著者のハーヴァード大学での講義をまとめた書籍  本のタイトルや装幀、スライドからプレゼンの仕方まで一貫してシンプルで飾らず気負わず、大胆にストレートな表現がなされている。それは冒頭で述ヴァージルが語っている、ショートカットやチートコードを使った表現であるように思う。書籍のタ

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          手続きに則った言葉

          数学の言葉で世界を見たらー父から娘に送る数学, 大栗博司  カリフォルニア工科大学で物理学教授を務める作者が奥深い数学の世界について、これから中学校へ進む娘に向けて手紙を書くように綴られた本 冒頭でカジノで勝ち続けることはできるのかという身近な話題(多くの人が一度は考えたことがあるはずだ)について確率の計算を基に論理的に解説して読者の興味を惹き、その後も事例や逸話を交えながら数学が私たちの生活に密接に関わっていることを教えてくれる。章立ては少しの簡単な公理から複雑な定理を導

          手続きに則った言葉

          思うこと、つらつらと。 1

          2019/3/4 不思議なもので、服が欲しい、本が欲しい、モノが欲しい、そのためにお金が欲しいということを認め、公言してしまうと、自分の所有欲というか、どこかごまかし、納得させようとしていた感情がすっと薄れるように感じる。ただ、大抵はそのときだけで、時間が経ってしまえば短期的な消費欲のサイクルに呑まれてしまうから、かの作家のように、神宮外苑の外野席でビールを飲みながら見ていた日曜日のデイゲーム、一回裏ヤクルトの先頭バッターがツーベースヒットを打った瞬間に小説を書こうと決めた

          思うこと、つらつらと。 1

          気だるい生、緩慢な死

           この世界の片隅に 戦争中の広島と呉で一人の少女・すずが成長していくなかでの心の変化やそこに投影される時代の空気が表現された映画。すずがいつもぼんやりしているからか、狼のような毛深い男に攫われてしまったり、米軍の爆撃が画用紙に滲む絵の具のように表現されたりと、現実と自分の中だけの世界とが入り混じって描かれている。どこかこれは夢物語で、すずや水原さんはこの世界に実在してなかったんじゃないかと思ったりもする。しかし、彼女たち越しにみる、戦時中の広島のぼんやりとした怖さを抱きかかえ

          気だるい生、緩慢な死

          村上春樹の作品を読むという行為について

           僕は村上春樹の書く本がとても好きなのだけれど、彼の書く小説やエッセイや散文について深読みしたり、社会性を持った解釈を与えるようないわゆる解説本は全然読まない。読みたいとも思わない。だから彼の思想や作品の社会における位置づけやその重さについてはあまり良く知らない。人並みの理解しかない。けど、なんで学者とか芸術家とかの知識人が村上春樹について語るものに興味が持てないのか。ちょっと考えてみたのだけど、結局のところ読書というのはすごく個人的な作業だし、小説家っていうのはそういうとこ

          村上春樹の作品を読むという行為について