エイブラハムをかじっただけの男と弟子　その９０　エイブラハムとの出会い

数年前・・・
僕たち夫婦に子供ができた。
不妊治療を受けていたが、なかなか授からず、諦めかけていた時に受けた嬉しい知らせ。
僕たちはとても喜んだ。
その一方で、どこか不安も感じていた。

俺が、父親になるのか・・・。
これから生まれてくる、この子に俺が伝えられることってなんだろう・・・。
考えてみたら、今までの俺の人生は決して楽なものじゃなかったな。
俺はこの子にもそう教えるのか・・・？

「人生はそう甘くない」
「人生は辛いものだ」
「人生には我慢が必要だ」
「人生には努力が必要だ」
「うまくいかないのは、努力が足りないからだ」

嫌だ。

ずっと周りにそう教わってきた。
自分なりに頑張って生きてきたつもりだ。

人生って、本当にそうなのか？
本当にそういうものなのか？
たまたま俺がダメだっただけなのか？
たまたま俺がうまくいかなかっただけなのか？
たまたま俺に才能がなかっただけなのか？

きっと何かあるはずだ。

その頃から、僕は人生の成功者と言われる人たちの本を読んだり、動画を見始めた。
最初の入り口はビジネス書だった。
そして、成功者には２パターンあることに気づいた。

幸せな成功者と、そうではない成功者。

同じお金持ちなのに、この違いは何だ？
何で、幸せそうに成功している人がいて、一方ではずっと何かと闘って、誰かを攻撃して、この違いって何だ？

そうして、幸せな成功者の話を読んだり、聞いたりしているうちに、一つの共通するワードを見つける。
「ワクワク」
どうやら、幸せな成功者は、ワクワクすることをしているらしい。

ワクワク？何だ？何でこんな言葉が、全然関係ない別々の人が書いた本に共通して書いてあるんだ？

俺のワクワクすることって何だろう？わからない・・・。
考えてみたら俺って自分のこと、知らないんだな。
自分は何が得意で、何が好きで、何を与えられるのか、全然わからない。

そして、いろんなジャンルの本を読み始めた。
ビジネス、心理学、自己啓発、脳科学、科学。
でも、自分のワクワクについては見つけられなかった。

そもそも、ワクワクというワードは誰が言い出したんだ？それを探していくと、あるジャンルにたどり着いた。
「スピリチュアル」
どうやら、バシャールという存在が、「ワクワクすることをしなさい」と言っているらしい。
そして、バシャールは「引き寄せの法則」というものを教えていた。

だけど、そこでもまだ、自分のワクワクは見つけられなかった。

「引き寄せの法則」に何か人生をよくするための鍵があるのかもしれない。
そうして、引き寄せの法則について調べると、バシャールとは違う、ある存在の名前が出てきた。
「エイブラハム」
それが、エイブラハムの出会いだった。

エイブラハムは「ワクワクすることをしなさい」ではなく、「気分がよくなることをしなさい」と言っていた。
気分がよくなること？
それなら、今の自分でも何となくわかる気がする。

その日からエイブラハムについて、夢中で調べ、その教えを聞き始めた。

そうして数年が経ち、振り返った時、自分が好きなことがエイブラハムを学ぶことそのものなんだと気づいた。
ずっと自分のワクワクを探してきたけど、気づくと、ずっとワクワクすることをしていたんだな～。

そして僕は今、あの頃よりも大きくなった子供たちに「夢は叶う！そのために努力はいらない」と伝えている。