エイブラハムをかじっただけの男と弟子 その28 怒りの感情
前回のあらすじ
こんにちは、ソラです。前回先生はチラッと怒りの感情を目指すとか言っていましたね。
伝説のスーパーサイヤ人にでもなろうとしてるんでしょうか?それでは続きをどうぞ。
エス太 :ならんわっ!!怒りのエネルギーをバネにより強く・・・とかじゃないんだよ。
ソ ラ :そうでもなければ、怒りを目指すなんてよくないことだと思いますよ。怒ることは、よくないと昔から教わってきましたし。
エス太 :それを教えた人は、感情のスケールを理解していないだけだよ。「怒り」という感情自体にはいいも悪いもない。
何度も言うけど、感情はただのナビゲーションだ。
自分が望み、願った人生に対して、最も抵抗が少ない道を進めているのか、抵抗が多い道を進んでいるのかを教えてくれるものだ。
ソ ラ :そうでした。感情はナビゲーションなんでした。怒りについて、もう少し詳しく教えてください。
エス太 :前回も話したけど、感情のスケールは一足飛びには上がれない。手の届く範囲で、少しずつ上の感情を目指すんだ。
ソ ラ :そう言ってましたね。
エス太 :例えば、感情のスケールの1番下「恐れ、悲しみ、うつ状態、絶望、無力感」を感じている人は、愛や、感謝を感じるとこまですぐにはいけないって話はしたろ?
ソ ラ :はい。
エス太 :人によって個人差はあるかもしれないが、「無力感」を強く感じている人が目指せるところは感情のスケール17番の「怒り」なんだ。
「無力感」を感じている人が「怒り」を感じれるとこまで上がるのは、とても気分がよく、とてもパワフルに感じる。
簡単に言うと「自分に価値がない」と感じているより、「誰かに価値がない」と思っている方が気分がいい。
ソ ラ :なるほど。でも、怒りばかりを目指していたら、トラブルも多そうですね。
エス太 :そう、だからまずは、「怒り」を目指し、「怒り」までこれたのなら、そこで行動を起こさず、さらに上の感情を目指すんだ。手の届く範囲でな。
例えば、「怒り」からは、感情のスケール10番の「不満」や「イライラ」なんかに手が届くかもしれない。
ただ、この「不満」や「イライラ」の状態で行動を起こしたり、何かを発言するのはまだやらない方がいい。
なぜなら、気分が悪い状態で行動したり、発言するとトラブルになりやすいからだ。
ソ ラ :「不満」や「イライラ」の状態では、まだアクションしないんですね?
エス太 :そうだ。そして「不満」からは感情のスケール7番以上の「満足」や「希望」に手が届くかもしれない。
そうすると、気分がいい状態になり、いい引き寄せが始まる。
何か行動に移したり、発言するのは、この気分のいい感情になった時がベストなんだ。
ソ ラ :そうなんですね。
エス太 :このことを知れば「無力感」や「うつ状態」の人が急に「怒り」をあらわにするのは、自然なことだとわかる。
なぜなら、全ての人の最も自然な状態が感情のスケール1番である「愛」や「感謝」や「自由」だから。
俺たちは心の奥でそれを知っている。だから、無意識にも自分の自然な状態に戻ろうとするんだ。
でも、そこに抵抗の思考を入れてしまうことによって、また「無力感」や「うつ状態(無価値感)」に戻ってしまう人が多い。
「怒ってしまうなんて、自分はダメな人間だ」とかな。
その抵抗の思考を生んでいるのが、その人の持つ信念なんだ。
ソ ラ :今の話の中で大切な言葉が結構あったように思えます。
そもそも、僕たちの自然な状態が「愛」、「感謝」、「自由」なんですか?
エス太 :そうだ、その話は次に持ち越そう。
とりあえず、「怒り」という感情も、ナビゲーションの一部であることは理解できたか?
感情のスケールの17番「怒り」より下にいる人にとっては、「怒り」を通ることは抵抗の少ない道を歩んできているってことであり、それは自然なことなんだ。
ソ ラ :はい。
エス太 :逆に17番より、上にいる人が、「怒り」を感じることは、感情のスケールを下がっているということだから、抵抗の少ない道とは逆に向かっていることを教えてくれている。
ま、今回は「怒り」にフォーカスして話したが、感情のスケールはこうやって使えばいい。
ソ ラ :わかりました。
つづく