エイブラハムをかじっただけの男と弟子 その95 夢
こんにちは、ソラです。
僕は、このシリーズ「その33 夢」で先生や、マッキーさんの夢について聞いたことがあります。
今回は、あの時に聞いた、二人の夢について明かしたいと思います。
ソ ラ :先生にも夢があるんですね?知りたいです。教えてください、先生の夢を。
エス太 :イヤだわ。なんでお前に話さなきゃならないんだよ。
ソ ラ :いいじゃないですか、知りたいんです。僕の人生の参考として、先生の夢を教えてください。お願いします!
エス太 :うるせ~な~、誰にも言うなよ。
ソ ラ :はい。
エス太 :俺の夢はな、いつかマッキーが、俺やソラを使って一人でも多くの人の心を軽くすることだ。
アイツの夢はずっと「人の心を軽くできるような、ティーチャーになること」だった。
アイツが何年もかけて、ずっと学んできた知識は、誰かの心を軽くする力があると俺は信じている。
でもな、アイツはヘタレだから、人には「夢は叶う」とか簡単に言うくせに、自分自身の力を信じちゃいない。
自分はまだ、何も叶えていないから、自分の言葉には、誰かに影響を与えられるほどの力がないと思い込んでる。
だから、俺が生まれた。
俺はな、マッキーが自分自身の力に気づくために生まれた存在だ。
最終的にはアイツを素晴らしいティーチャーにすることが俺の夢だ。
ソ ラ :それが、先生の夢。なんて素敵な夢なんだ。ありがとうございます。
【別の日】
ソ ラ :マッキーさん、マッキーさんの夢を教えてください。
どうしても知りたいんです。お願いします!!
マッキー:あ~、もう、うるせ~な~。わかったよ、人に言うなよ。俺の野望を。
俺様の野望はな、いつか、エス太やソラを、世の中の多くの人に知ってもらうことだよ。
エス太の夢は「世に出ること」だった。
俺はその手伝いがしたかっただけだ。
俺はな、自分のことを信じることが、なかなかできなかった。
でもな、お前たちなら、いつか多くの人の心を軽くしてくれる。その力があると信じることができた。
自分のことを信じられなかった俺が、お前たちのことなら信じることができたんだ。
だから俺の夢はな、エス太やソラを世に出して、お前たちが多くの人の心を軽くするのを見ることなんだ。
ソ ラ :・・・え?
マッキー:わかったか。言うんじゃね~ぞ。
ソ ラ :マッキーさん、僕は今とても驚いています。そして感激しています。その夢、僕も全力で応援します。
これが僕(ソラ)があの日に聞いた二人の夢でした。
先生は、マッキーさんの夢を叶えることが夢だと言った。
マッキーさんは、先生の夢を叶えることが夢だと言った。
この二人は、ずっと同じ夢に向かって進んでいたんだと思います。
マッキーさんと、エス太さんの最初の約束、「エイブラハムをかじっただけの男と弟子」シリーズの100話まで、あと少しです。
どうか、最後まで僕たちを応援していただけたらと思います。