アーコ

置かれた所で大暴れ

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置かれた所で大暴れ

最近の記事

盛大にスピってた話

孤独だった。 小学六年生の頃の話である。両親が教師ということで学校では皆に距離を置かれていたし、その両親は話しかけると壮大でソウルフルなお説教が毎回展開されてしまうので接触を避けたい。 また私も両親と同じように他人に対してお説教というスタンスでしか関われなくなっていた。もちろん嫌われた。 周囲の大人は私を「教師の子」という記号でしか見なかったので甘えたり頼ったりする事はバグだとみなされてしまった。 ヤバいほど孤独だった。 そんなこじらせ孤独女子が行き着く先は図書館と相場

    • 努力した結果文明に負けてしまった話

      「歴史を学んで役に立つことはありません。保守的な人間に育つので市役所とかには勤めやすいけど求人全然ないです。四年間頑張ってね。」 史学科の教授のダイナミックなお言葉で私の大学生活は始まった。や、役に立たないんだ。何で史学科入っちゃったんだ。 唐突にアイデンティティの危機である。 しかし史学科は楽しかった。大好きな日本史勉強し放題である。私は数学が死ぬほど苦手であり、好きな日本史ばかり勉強していて実家では日本史禁止令まで出ていたが、ここでは誰も私を止めん。むしろ褒められる

      • 叡山電鉄が私の聖地でなくなった話

        精神病棟の一日は足音で始まる。 摂食障害で入院している患者達(だいたいティーンの女の子)はとにかく痩せたいので、起床とともに廊下を一斉にウォーキングしはじめるのである。 おいおい、運動して良いのかと思うが、重度の患者は閉鎖病棟に行く(行動制限がつく)ので多分良いんだろう。 私はアルコール依存症と重度のうつで京都の精神病棟に入院していた。 起床の後は検温問診。次は各自好きな場所で朝食。 開放病棟なので病院の外に散歩なり買い物なり出ていくことが可能だ。 しかしながら私はア

        • かかとの骨がバッキバキになった話

          「私はダメなんかじゃない!」 と叫んで私は彼氏んちの窓から飛び降りた。 いやダメである。完全にダメである。 2005年私の精神は混迷を極めていた。22歳夏。 お約束のように手首はズタズタである。傷を増やさないように同じ場所を切っていて精神科医から「焼畑農業」と言われていた。意味がいまいちよくわからない。本当にわからないな、何だそれ。 大学進学と同時にメンタルがアレになり、眠れない夜が続き、ある時丸3日間完全に覚醒していた。 するとどうだろう。何をしていてもどこにいて

        盛大にスピってた話