楠間

大学生。00年生

楠間

大学生。00年生

最近の記事

21の夏

記憶に残る夏。 1つ、初めてすいかを食べた夏 2つ、友人の家に泊まった夏 3つ、幼馴染とプールへ行った夏 4つ、祭りへ足を運んだ夏 5つ、応援の夏 6つ、永訣の夏 これまで合計21回の夏。時の流れは実に早いものである。 「人が体感する時間は年齢に比例して短くなっていく」 というのはポール・ジャネーの有名な考察である。  科学的根拠を欠いているがゆえに批判されがちなこの考察であるが、頷けるものであるように感じる。 我々は既に知っていることに関しては非常に鈍感になるものである。

    • Forget me not

      今年の3月、2年間勤めた塾講師のアルバイトを退職した。職場の人間関係は良好で、教室長とは勤務終了後1時間くらい与太話をしたこともあるし、バイト先の先輩ともプライベートで何度も遊んだ。 かなり居心地が良く、昨年大学のスケジュールが空白になって以来、ほぼバイト詰めの生活を送っていた。 塾講師というアルバイトの性質上、確かに職場の関係も大事かもしれないが、一番苦労したのは生徒との関係である。 私自身世間のトレンドに疎いため、流行は生徒との会話を通じて意識することが多かった。中でも

      • ダイエット・沼

        「沼」という単語、実は我々が考えているよりも多くの意味を有している。 想像がつきやすいのは、「湖沼」といったような自然の「沼」だ。 そこから派生して、趣味や何かにどっぷり嵌まることも「○○沼」、あるいは「沼に落ちる」というそうだ。 実は、本稿のカバー画像、これも「沼」だ。 (画像は以下より引用 https://www.webuomo.jp/foodie/97298/?shm-vp=4) 具体的なレシピは上記サイトを確認されたい。 このリゾット風の料理の名前が「沼」なので

        • 煩悩抑制学総論

          誰か良いタイトルの付け方を教えてくれませんか。 恥ずかしい話、noteのタイトルを考えるのに時間を費やしている。私の創造性では架空の講義名を模すのが限界である。 しかし、最近そんな私の記事を読んで下さっている人がいることも分かって、いっそうこの自分語りに精が出ている。 当初は自分を理解するために書き連ねていたこのnoteが評価を受けているという事実は単純に嬉しい限りである。 ゆえにタイトル一つでも本当は妥協したくないところである。コメントで来たものはそのまま盗用するため、お

          一目惚れしたアーティスト

          作曲というのは才能がモノをいう世界だと思う。 私に音楽的な素養は一切なく、この類の話をするときに本来不可欠である、音楽知識やリズムの話を満足にすることができないことを先に表明しておこう。本稿に限ったことではないが、今回ばかりはとりわけ自己満足の色が強い。 まず、音感を持っているのが絶対条件であるし、1人で作るのであれば、作詞というある種の文筆能力を問われる。 学問では、先行研究と内容や表現は絶対に被ってはいけないし、また実用性を尋ねられて困ることだってある。 音楽の世界

          一目惚れしたアーティスト

          カルネアデスの舟板

          私は大学で法律を学んでいる。 大抵の法学部生が講義で学ぶある有名な命題がある。 「乗っている船が難破し、あなたは命からがら一つの舟板にしがみついて何とか難を逃れている。しかし、もう一人の生き残りがあなたの掴んでいる舟板を掴んで助かろうとしている。そうすれば舟板は確実に沈み、二人とも溺れ死んでしまう。あなたはどうすべきか。」 長い命題であるが、要するに「自分が危難から逃れるために他を蹴落とすことは許されるか」ということである。 この問題には形式的には答えがあるとされるが、色

          カルネアデスの舟板

          「大学に通う」ということ。

          僕たちは何のために大学に通うのか。 今や大学は通うのが当たり前であるというくらいには通俗化している。 高校時代、世界史という科目が好きだった。 あらゆる物のルーツを辿れるし、歴史の系譜を知らずして今の情勢を知ることはできない。 ある教師はこう言った。 「君達は『入試』という箱庭の中で問題を解いているに過ぎない。それは学問の本質ではない。」 私は日本の大学に合格するために、世界最古の大学である「ボローニャ大学」を覚えた。医学で有名なのは南伊の「サレルノ大学」、アフリカで

          「大学に通う」ということ。

          ダイアローグ・パラノイア

          一つ質問をしよう。 「あなたが『現在も』連絡を取り合っている友人は何人いるか?」 私はLINEの個人チャットが大の苦手である。 相手の求める反応を考察するのに大変苦労を要するからだ。馬鹿じゃないのかと自分でも思う。だが、これは相手がどうこうではなく私自身の問題なのである。 私の中の「善く在りたい」という気持ちは、ドグマを超えて一種のスティグマへと変容する。 納得のいく返信が思い付かないとき、相手から出された話題を一度は飲み込むが、その返信で正解なのか、長続きするのか分から

          ダイアローグ・パラノイア

          知覚過敏症

          アイスを食べたらしみる。これは人生でも指折りの不快な経験である。まさに至福の時間に入ろうとする際に水を差されるのは非常に腹立たしい。 私もだ。歯茎が痛むのではない。他者の視点を過敏に慮ってしまうのだ。 コンビニにパジャマで行くことが出来ない。1日の外出がそれしかなくても私は必ず着替える。街中で誰かに見られたら大変である。コンビニの店員が友人だったら。タイプの人に引かれたら。 日本は和をもって貴しとする。それは農民社会における名残であったり、イエ制度の継続であろう。未だに

          知覚過敏症

          就活アーレジー

          「allergy」、誰しも見たことのある普遍的な英単語である。どの英単語帳を見ても答えは当然「アレルギー」である。 この答えは間違っている。「allergy」は「allergy」であって、「アレルギー」でも「アーレジー」でもない。それは日本語である。外国人は日本の「Yシャツ」を聞いたら、その襟元の形から由来するものだろうと推測すると思う。しかしその実態は「white shirts」である。日本は海外文化を飲み込まんとする成長志向が非常に強い国であると言えるだろう。 6月は

          就活アーレジー

          2020年の憂鬱①

          1人っ子、首都圏の田舎育ち。野球は球が怖くてやめた。テニスは友人に追い抜かれてやめた。親に言われて勉強だけは惰性でやっていた。つまらない人間かといえばそうである。 自分でコミュニティに参加してるくせに、反応があると半日くらい面倒になって返信をためらう。そんな私にも付き合ってくれる物好きな友人はいた。2020年の初詣はその内の1人といったのを覚えている。 「これからは女の子とのデートで忙しいから、お前と出かけることはもう無いかもな笑」 3月、そいつとラーメンを食べた。5日

          2020年の憂鬱①

          自己紹介

          平凡な大学生。公立の中学校、滑り止めの私立高校、滑り止めの中堅私立大学。平凡から抜け出そうした結果、とうとう平凡に落ち着く人生を送ってしまっています。 突然ですが、一人カラオケって解せないのです。我々は小中高クラス単位で歌ってきたわけであって、友人とはプライベートで楽しむために歌う。集団の中で生きていくための義務というか、ツールというか。誰もいないときにお金を払ってまで何故1人で歌うのか? このことを友人に話したら絶妙に悩ましい顔をされたのは未だに覚えている。 屈折した私

          自己紹介