![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/103401120/rectangle_large_type_2_5271c91601aaa62bd66831f8920cfb9d.png?width=1200)
気がついたら今話題のパーパスを策定していて、会社が大きく前進したプロジェクトのお話し。
こんにちは!HackCampの菊地です。
Hackcampでは2021年の夏から「"10年後"の我々のUVP(独自の価値提案)とそのKPI(指標)を検討するプロジェクト」を発足しました。
MVVを再構築したことがきっかけではじまった取り組みで、当社の目的はパーパスの策定ではなかったのですが、気がついたら今流行りのパーパスを策定するに至りました。
普段はお客様に対して「機能的なビジョン(※)」の重要性をお伝えしながらMVV浸透のためのプログラムを提供しているHackCampですが、本プロジェクトを通じてこの重要性を改めて実感しています。
なぜタイトルのようなことが起きたのか、振り返りがてら、書き起こしてみようと思います。
(※)(参考)ファンクショナルなビジョンの必要性「企業における未来図=ビジョンの在り方」
プロジェクトの目的・背景
![](https://assets.st-note.com/img/1669456193690-ffWg9WFK7h.png?width=1200)
ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)が再構築され、私が欲しかったのは、私たちが提供する"価値"でした。
HackCampを必要としている会社はたくさんいると信じている私は、価値を届けるべき人にしっかりと届け、自分達を含めた関係者それぞれの幸せをもっともっと大きくしていけるように、チームのシナジーをより高めたかった。そんなMVVの実装を目指してプロジェクトを立ち上げました。
プロジェクト発足当時はここまで言語化できておらず、代表の関さんにモヤモヤモヤ〜っとしたものを相談したところ「それってUVP(独自の価値提案)だよね。UVPに紐づくKPI(指標)だよね」と言語化をしてくれました(しかも一言で!!)。
それだけで終わらず、「10年後のUVP(= 未来の圧倒的な競合優位性)を作れたらもっと面白いよね」という示唆までいただき、チームメンバーにも相談をして、プロジェクト化することにしました。
1年間のプロジェクトでやったこととパーパス作成に至った経緯
未来のUVPとKPIを設定しようということではじまったプロジェクトでしたが、チームでプロジェクト推進する過程で、何かが足りないね、という話になりました。
そこで、自分達が再定義した「ミッション、ビジョン、バリュー」と、今注目が集まっている「パーパス」の定義をリサーチしながら、北極星のような働きを担う「パーパス」が必要だという結論に達しました
我々の「ワクワク度」が増し、実現への想いが強まる理想の未来は?それは私たちならではの未来像か?そんなことを問いかけながらチームで一丸となって、パーパスまで落とし込みました。そこから、ロジックモデルを描いて、UVPとEVP(従業員価値提案)の定義、2022年度のOKRへ落とし込んでいきました。
![](https://assets.st-note.com/img/1669456606641-5oh8cPLCr3.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1669456613873-gC0Dxlc6ly.png?width=1200)
出来上がったHackCampのパーパス
こうして1年弱社内で積み上げてきたものを、コピーライターの原田 朋さんにパーパス、ミッション、サービスビジョン、そしてステートメントとしてアウトプットしていただきました。(原田さんと、パーパスを完成させるまでの共創もめちゃくちゃ刺激的で楽しかったな〜)。
せっかくのなのでご紹介!
![](https://assets.st-note.com/img/1681714497409-vP3cEWNE3V.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1681713698686-PWVYJW8Drt.png?width=1200)
HackCampのStatement全文
「ともにつくる、をみんなのものに」。そのミッションを、HackCampのメンバーひとりひとりが毎日、情熱をかたむけて実行しています。活動を通じて実現したい社会があるからです。
パーパスとして私たちがめざすのは「多様性ある全ての人々の共創によって前進する社会」です。多様な個性をもったあらゆる人々、ひとりひとりが、違う視点と違う力で、お互いを補い合い、お互いを活かしていく。自ら当事者意識をもって共創に参加し、しぜんと他の人を共創に巻き込んでいく。そこで起こる人と人の化学反応が、いままでなかった何かを生み出していく。そんな社会をつくりたい。
私たちは信じています。あらゆる組織は「再現性のある共創型組織」に生まれ変われると。あらゆる個人は「ともにつくるを、学ぶ・やってみる・リードする」プロセスで進化すると。HackCampの活動は、組織と個人が共創者(Co-Creator)として成長できるサービスをつくり、磨き上げていくことでもあります。
さあ、誰かに想いを話し、いっしょにやらない?と声をかけてみませんか。その時から、あなたも、共創者のひとりです。
https://hackcamp.jp/about/
プロジェクト期間中に得た大きな学びたち
壮大な志をつくったので、まだまだ道半ばではあるものの、チームで進めたことで、私だけではやり得なかったことができたと思います。
今後も色々な取り組みにチャレンジしていく中で、これからも実践していきたい学びや気づきを記録したいと思います。
◆やったこと
パーパスと、サービスビジョンの策定
UVPとEVPの検討
UVPは、法人向けと個人向け両方。そして"10年後"を意識。
EVPは、パートナーを含む私たちにとっての価値として定義
◆社内の変化
パーパスの実装に向けた取り組みは終わりなき旅ではありますが、だからこそ、パーパスが実装されている社会って具体的にどんな状態?どうビジネスにつなげて、持続可能なものにしていく?目の前の事業どうする?と全社的に短期的な視点と長期的な視点を行き来しながら新たなプロジェクトが発足・推進されていくようになりました。
日を重ねるごとに、チームのシナジーの高まりを感じながら、各々ならではの価値発揮ができる土台が強固になってきている実感があります。
◆やってみてわかったこと
①「もやもや」は価値創造のスタート地点
もやもやをそのままにしていたら不満や違和感でしかないけども、「じゃあどうしたらいい?」と問いかけながら、周りを頼ることで、新しいものが生まれるチャンスにできる!
もし今、所属している組織でモヤモヤとしている人がいたら、「そのモヤモヤはどうしたら解消される?」と一歩突っ込んでみることをお勧めしたいです。
②アウトプットだけでなく「過程」にも意味や価値がある
過程には学びや気づきがあるだけでなく、現場の巻き込み・アクションまで想定した時には、目的や文脈などを共有することが不可欠です。私たちが提供しているワークショップや対話がもつ価値はアウトプットだけでなく、この"過程"にあります。この価値や有用性について、もっと伝えていきたいと感じました。
③「知っている」と「できる」は大違い
普段弊社はお客様に、「北極星」が社員にとって共感・納得を持ち、意思決定のスピードを高める役割を持っていることの重要性を伝えています。
しかしながら、今回のプロジェクトにおいては、自社のMVVがその役割を果たせていないことに気づき、試行錯誤の末にパーパス策定を行いました。
今回の当社での取り組みは不確実性の高まりと共に、MVV浸透・パーパス経営といった文脈の中で、昨今多くの企業が直面するプロセスだと思います。
いざやるぞ!となると、事例やフレームワーク、参考書に頼りたくなるけれでも、それに縋っているだけではうまくいかず、ステップとステップの間を補うためには頭と手を使いながら、自分たちに合ったやり方を見つけていく姿勢が欠かせないことを痛感しました。
④ 一人でやるより、チームでやる方が圧倒的に良い
このプロジェクトの進め方を代表に相談したときに頂いたのがこのアドバイスでした。②にも係ってきますが、関わってくれる人が増えれば増えるほど集合知を生かしてより良いものにできるので、チームで体制を組んで進めてきて本当に良かったなと思っているし、今後も実践していきたいです。
◆プロジェクト発足時の自分にアドバイスを送るなら??
①やった方がいいなら、やらざるをえない状況を作っちゃう
やった方がいいと心の底から思うなら、やり抜く勇気を持とう!
特に、組織の土台を作る、といった類の取り組みは、タスク管理のマトリックスでいうと、「第二の領域(緊急度低いけど、重要度は高い)」に当たり、なーなーになってしまいがち。
社内で宣言しちゃう、とかアウトプットをまず定義する、とか、社外の力を借りる、とか成果を出さざるおえない状況をまず作っちゃうのは1つ。
②優先度を間違えるな、時にはやめる/頼る決断を
①と少し被りますが、クライアント対応など、"第一の領域(緊急度も重要度も高い)" の業務が忙しいと、その業務でいっぱいいっぱいだし、ビハインドしてもいいかな、、と甘えが生まれる時もありました。
そんな時、代表関さんは「検討プロジェクト進んでる?」といい感じでプレッシャーをかけてくれました(笑)(もちろん、フォローも。)
自分のやるべきことと組織からの期待を擦り合わせながら、優先度を見誤らず、高いものはしっかりを遂行できるような環境をつくること(他の業務負荷が高いなら社内外に任せる、とか)は、プロジェクトをやり切るために必須だなーと。
③少人数でやるものと、大人数で検討する機会を見極める
当社は10名弱規模の会社で社員の納得感やワクワクを大事にする会社、ということもあって、今回のプロジェクトは足並みを揃えることを過度に意識していたなと思います。「絶対一人でやるな!!」という考えは変わらないのだけど、プロジェクトのフェーズで1〜3人で進めた方が早いこと、みんなを巻き込んだ方が良いフェーズというのを見極めながら進行していくことは今後のプロジェクトに活かしていきたいと思っていることの1つです。
④必要なことだと思うなら信じて言い続ける/やり続ける
個人的に全身全霊をかけて取り組んだプロジェクト。
でも今だから言えることは、大泣きしながら挫けそうになったこともあるし、正直、hackcampを去った方が良いかな、、と思ったこともありました。でも、中途半端でやめたら後悔するなと思ったし、このメンバー、会社でやり遂げられればこのプロジェクトの先にはワクワクする景色が待っていると心の底から思っていたから、壁にぶちあたっても想いを原動力に、チームの力を借りて前に進むことができました。
想いを伝播させていくことができれば、1人では実現できないことがたくさん実る可能性を感じました。
最後に
働いているメンバーのワクワクや成長を何よりも大事にするカルチャーを持つHackCampはなかなか面白いと思いますし、もっともっと面白くしていきたい&伝播させていきたいなと思っています。
そんなこんなで、プロジェクトがひと段落してこのnoteを公開するまでに時間が経ってしまいましたが、目指したい世界への想いを原動力に、経営ゼミに参加してみたり、チャレンジの日々を送っています。
企業の成長とワクワクを大事にしながら組織を成長させていきたい!と工夫している組織がありましたらぜひ教えてください。
あるいはこんな組織づくりの支援しているよ〜と言う人もぜひぜひ勉強させてください。
逆に、「組織化フェーズ」に入る組織を中心に「HackCampみたいな組織が作れたら面白そう!どうやっているの?」と、聞かれることが増えてきたので、そんな人はよかったら話しましょう!しなくて良い遠回りはせずに済むような壁打ちができたらと思います。(Twitter@akikuchi19)
【参考】HackCampが支援する組織づくりについて