筋肉痛
今回は「筋肉痛」について少しお話しさせていただきます。
運動をしているみなさんであれば、恐らく今までに幾度となく経験してきたであろう「筋肉痛」ですが、正式には遅発性筋肉痛と言い、慣れない運動や高負荷の運動を行った24~48時間後をピークに、痛みの他に可動域の減少、筋機能の低下など、お馴染みの症状が起こります。
実は詳しいメカニズムはまだ解明されていませんが、運動中に生じる筋や結合組織の微細構造の損傷後に起こる炎症反応が痛みを引き起こしていると考えられています(細かいことは省略します)。 中々避けて通れない筋肉痛。何とか症状を軽減できないだろうか、皆さんも今まで色々と工夫をされてこられたかと思います。
スポーツ医学業界でも今までに数多く論文が出されてきています。残念ながら何かが格段に効果があるという結果は出ていませんが、筋肉痛を軽減させる効果のあるものとして簡単にあげるだけでも①アイスバスなどの冷却法、②温冷の交代浴、③圧迫タイツなどの圧迫用品、④電気治療、⑤アクティブリカバリー、⑥マッサージ、⑦フォームローラーでのケア等があります。ただ、これらも痛みの引き金であろう炎症を抑える効果はあまりないようです(「炎症は"悪"なのか?」については「アイシング」の回で少し…)。 費用や準備の手間、器具などへのアクセス、冷たいのやマッサージが苦手といった得手不得手。色々と選ぶ基準はあるかと思いますが、多くの方法で筋肉痛の軽減効果はみられています。ぜひ自分にあったものを見つけ、少しでも快適に運動を行える環境を作っていただければと思います。