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必要とされる印刷物とは

グラフィックデザイナーとは、主に印刷物のデザイナーです。

現在ではWEBデザイン、アプリデザイン、オンライン動画など様々な媒体が増え、それらの台頭によって印刷物の生産量は年々減少しています。

しかし、そんな時代であっても印刷物が完全に無くなることはありません。クライアントからは今でも新しい印刷物の制作依頼があり、役所等でもらう証明や重要な契約は必ず紙でなければなりません。なぜ印刷物が必要なのでしょうか?

それは印刷物が情報ではなく「モノ」だからです。

先ほどあげたWEBデザイン、アプリデザイン、オンライン動画はスマホなどの端末から発光した光です。人はそれを情報として読み取っています。

しかし、印刷物は情報が掲載された紙という「モノ」なのです。私たちはこの「モノ」に当たって反射した光を読み取り情報を入手しています。

光は電気がなければ無になります。しかし印刷物は電気が消えてもそこに存在し続けるのでモノです。結果として、印刷物には信用が生まれます。

もし、ちょっと読んですぐに捨ててしまうようなモノは印刷物である必要がなく、コストやスピードを考えれば光の方が最適です。

しかし、好きなタレントの写真集、欲しい車のカタログ、神社のお札、野外フェスのガイドブックなどは、モノとして価値がある印刷物であり、光ではその役割を十分に果たすことができません。

ですので、これからの時代にグラフィックデザイナーとして求められるのは、保管してもらえる価値がある印刷物を作ることなのです。もしそれができなければ次回以降、同じ発注が来る可能性が極めて低いと思ってください。

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