ヤフオクの落札価格を分析してみた
Yahoo!オークション(ヤフオク!)が日本で開始されたのが、1999年9月28日。
私がヤフオクをはじめたのはその翌年2000年の8月からです。
はじめは私物を売っていたのですが、仕入れをするようになり、本業になっていきました。
それからAmazonマーケットプレイスなど他のネットでの販売をしたり、実店舗を開店させたり、業者市場で売るなどもしていますが、24年経っても結局、売上の中心はヤフオクです。
現在、ヤフオクはYahoo!オークションが正式名称なんですね。
そもそもヤフオクではなくヤフオク!ですが、ここではめんどうなんで、ヤフオクでいきますね。
決算も終わったので、ウチのヤフオクでの売上を久しぶりに分析してみました。
平均単価
2023年10月~2024年9月の平均単価は7,279円。
中央値は3,400円でした。
同時に複数点を購入されてまとめ取引をされた方も多数いらっしゃいますが、客単価を正確に出す方法がありません。
感覚的には2点ぐらいではないかいと思われ、客単価は14,000円ぐらいかなという気がしています。
落札価格ごとの売上と数の割合
落札価格帯ごとの売上と数の割合はグラフの通りです。
3000円未満は売上は全体の10.7%、点数は37.6%。
数=作業量
数=保管スペースの広さ
乱暴ですが、そう考えると10%の売上をあきらめてしまえば、仕事、保管場所は4割近く減るということになります。
上を見ると1万円以上の売上は全体の59.1%、数は17.2%。
2割以下の仕事でも売上は60%近くできるということになりますね。
平均単価をあげるためには
平均単価をあげると言うのは簡単ですが、実際はかなり難しいです。
・新刊書籍の平均単価は1300円代
・古本の価格帯はほとんど1000円未満
・高額商品は入手困難
世の中にある商品の数のイメージは以下のグラフの通りです。
1000円以下の商品は沢山ありますが、1万円以上する商品は1000円未満の1/1000ぐらいの気がします。
そして高くなれば点数はどんどん減っていきます。
買取行って、一軒から1000円以下で売れる本が1000冊あることはまぁまぁありますが、1万円以上の本が1000冊あるなんてことはまずありません。
そうなるとできることは500円の本を一冊ずつ売るのではなく10冊まとめて5000円で売るといったセット販売という方法もありますが、関係ない本をまとめても売れないですし、作業量、保管スペースもさほど減らないといった問題もあります。
てっとり早いのは商材のジャンルをガラッと変えてしまうこと。
例えばブランド品のカバンならば平均単価は桁違いにあがることでしょう。
しかし、自分の知識や経験や興味ではそれも今更できません。
古本の分野でいえば、和本には高いものがいっぱいありますが、それも同じく知識がついていけず難しいですね。
そうなると自分の得意なジャンルの中から良品を沢山見つけていくしかないという原点に戻ってきてしまいます。
1点とんでもなく高いものが売れてしまえば一気に平均単価はあがります。
ウチで言えば1000万円のものが1点でも売れたら平均単価は大きく跳ね上がります。
しかし、その仕入れ価格が900万円ではヤフオクに手数料を取られたら終わりで何をやっているかわからないということにもなりかねません。
また古本、リサイクル品というのは先月100万円で売れた同じものでも、次は10万円になってしまう可能性もあったりします。
高額商品になるとそのリスクも高くなるともいえますので難しいところです。
それが少しずつできてきているので今の平均単価になっているとも言えそうです。
実はうちの売上の半分以上は本とは呼べないものなんですよね。
平均単価をあげるためにできること
高い商品を知ること。
高い商品の傾向やジャンルやキーワードを知ることですね。
わかってはいるもののなかなかその努力ができないでいます。
安いものを扱わない勇気
現在、ヤフオクの開始価格は2000円以上からにしています。
古本の商売をはじめた初期の2002年から2006年にかけては写真集安値スタート大量出品売り切りをしていました。
最初は500円スタートをしていたのですが、平均単価が年々下がり、売れ残ることも多くなってきたので後半は99円を開始価格にしてたことがあります。
毎週1000点以上の落札がありましたが、スタッフも必要ですし、作業も大変でした。
最後の平均単価は700円代だったと記憶しています。
その時の反省から平均単価をあげることにこだわっているとも言えます。
ある年から開始価格の最低は2000円からにしましたが、支障はありません。
何周かまわして売れない場合は出品した手間を無駄にしたくない、在庫スペースを早くあけたいといった考えから値引きして再出品をすることがあります。
それがグラフの一番左の2千円未満になります。
売上の全体の貢献度は1%程度。
値引きする必要はないとも言えそうです。
1000円、1500円で売れるものはどうするか?というと、セット売りできるものはセット売り、それも難しいものはまとめて業者市場に出品しています。
同業者の中にはその価格帯を得意にしている方もいますので、そこそこの値段で買って頂けることが多いです。
今後はこの価格をあげていくということで年齢をカバーできそうな気はしています。
まとめ
以前はこういった分析が好きでよくやっていたのですが、最近は流されるままになってしまっています。
10年以上ぶりにやってみました。
数字と向き合うと見えてくるものがありますね。
リサイクルの商売は私だけでなくどの方もざっくりとした経営になりがちです。
山でいくらみたいな感じで買ってきたもの仕分けして個別に値段をつけていき、また違う山が入ってきて、混ざって、どこから仕入れたものかわからなくなったりもします。
売った金額よりも支払った金額が少ないからいいやというところもあります。
そうなるとめちゃくちゃ忙しいけどさほど儲かってないということにもなりがちです。
しかし商売というのは利益だけでなく、社会活動としての喜びもあります。
単純に利益だけ追求すれば退屈してしまうでしょうし、自分の興味ないものは扱っていても楽しくありません。
かといって利益がなければ商売を続けられませんし、楽しくもないんですよね。
次に時間がある時にスペース効率について分析してみたいと思います。