復活戦日記*11月6日
左手を捻挫した時のギブスは腫れてきたので辛かった。
あの時は年末年始。。。
右手の小さな骨が折れたというショックが癒えぬままに、
看護師さんがひとり患部を支え、
ひとりはギブスにするための液剤を包帯に塗りこむ役目。
ふたりを両手の花にする位置で、先生がグルグル巻きにする役目。
「ひいいー」
「痛いー」
「先生助けてー」
位しか言わなかったはずだけど、なんとか我慢できた。
「涙出そうー」も言ったかも知れない。
出産二回も頑張れたのは若かったせいで、
たぶん「年を取ったら我慢が効かない」というのは、
「子供の手本にならなくていい」という圧からの解放なんだな、と思う。
「先生、本当に治るんですね?」
「治る。二回目だぞ。懐疑的だなあ。明日も来てね」
ベトナム人男性のカルテを事務の女性に渡しながら、
処置室の私を眺めながら、優し気に語る。
手も切られるんじゃないかと思うようなカッター音はおぞましい。
「立ちますか?」
「ここ押さえますか?」
看護師さんとの二人三脚でギブスの端が美しくなっていく。
「運転できないと生活が無残ですねえー」
「不便よね」
「生協さんの共同購入に頼りますー」
「ギブス濡れると臭くなるから気を付けてね」
「まだ玉ねぎ苗植えてないんですよー」
「ふふっ左手で頑張って植えてね。運転も気をつけて」
「!!」
「ハイ、出来ました」
外科的なことにほぼ縁がなく来たこれまでなので、
制限ありでも絶対安静でない情報を得て、生きる希望が湧いた。
そのうち、運転だってできるのかああああああ。
頭の中は、藤井風の「死ぬのがいいわ」の昭和的ラブソングから、
伊藤蘭の「愛して恋してManhattan」のネアカポップスにターンした。
何て幸せって、単純で分かりやすくやってくるんだろう♡
外出が限られるので、他の病院にも寄って、銀行に寄り、
ドラッグストアに寄り、その都度財布の出し入れを頼んだり、
スマホの決済を頼んだり、上着のボタンを留めてもらったり、
いろんな方にお世話になった。
元気になったらもっともっと困ってる人の力になろう、と心に誓う。
ここまでのタイピング59分着替え15分捨てるつもりのユル服活躍
今日の予定バッサリとショートボブに。完了。ちびまる子か( ;∀;)