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ヒミツの引き出し。
自分が小学生になった時、学習デスクを買ってもらった。学習デスクの上段の引き出しにはカギがついていて、その引き出しにカギをかけることに、もの凄くワクワクした記憶がある。
重松清さんが、投稿された悩みに答える「みんなのなやみ」という本をその昔読んだ。
その質問の中で、子育て中のママさんより「子供が学習デスクの引き出しにカギをかけていて、絶対にそのカギを開けさせてくれない。何か重要なものを隠しているのではないか、とても心配」という内容の相談があったのだが、その相談に対する重松清さんの解答がとても素晴らしかった。
「心配する気持ちはわかるけど、ヒミツは持たせてあげなさい」といった内容の解答だった。
もし、私が相談されたら、何とかカギを開ける方法を一緒に考えていたかも知れない。笑。
さすが、重松清先生ッ!!と思った。
◇
「ヒミツを持ちたい」と思うコトは、自分と他者の境界線をひくことができる、というコトでもあると思うので、一つの自立・成長の過程なのかもしれない。
◇
そもそも、学習デスクの一番上の引き出しに、カギをつける意味って、どこにあるんだろう?ビジネスデスクの引き出しにカギがあるのは、業務上の情報流出を防止するためなど理由が分かるが、学習デスクにおいては誰がカギをつけることを考案したのか?!と少し思った。
そもそも学習デスクは親から子に買い与えられるものなので、管理権限は親にある気がする。となると、なぜカギをつけたのか?!
児童教育の研究者が、心の発育のためにつけたのだろうか。
もしくは、将来、ビジネスパーソンとなった時のことを考えて「カギをかける」「カギをなくさない」という教育をさせるためにつけたのか。ちょっとその理由が知りたくなった。
◇
私は、カギつきの引き出しに、何を入れていただろう…?と、記憶を巡らせてみた。
1つだけくっきり覚えているのは、進研ゼミの通信講座・チャレンジでもらった付録の実験キット。植物の葉っぱか何かを、ゴリゴリとすり鉢で潰して、なんかの液体(ヨウ素液?!)をいれて、なにかしらの変化を観る、という実験キットだった。(←うろ覚えすぎ)
その、なんかの液体が数回分しかないのに、友達や妹にじゃんじゃん使われてしまい、それがイヤで引き出しに隠した記憶がある。独占欲の権化のようなカギの使い方だ。
ラブレターとか好きな子の写真とか、面白みの全くないエピソードで申し訳ない…。笑。
みんなは、カギ付きの引き出しに何を隠していたのだろうか?
また隠しているモノも、時代によって変化しているのだろうか?
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■重松清 みんなのなやみ
※上記に書いた相談は、「1」・「2」どちらに書かれているか忘れてしまいました。。
■おまけ。ヒミツについてのステキなリリックの曲(前半部分)。ぜひ、聴いてみてください!
●YouTube(short music video)
●Stemaming