完璧と魅力の微妙な関係
百田尚樹さんの「モンスター」という著作の一節のようです。
たしか、美容整形のお話だったと思います。
人は完璧を求める生き物だと思います。
整った容姿にしてもそうですし、ファッションだとか、ブランドだとか。
食べ物についても栄養バランスはベストを追求。
テストをしたら100点満点がとりたい。
仕事と余暇のワーク・ライフ・バランスも、より完璧な人生を追い求めている過程で追求したくなる考え方かもしれません。
完璧を求める傾向のある僕ら人間。
でも、不思議なことに不完全なものに魅力を感じる傾向も併せ持っているのが、僕ら人間なのでしょうね。
人のような存在で「完璧なもの」でイメージするのに「神様」があると思います。
全知全能、完璧な神様を目指そうとするのが、人の性(さが)なのかもしれませんね。
ところが、いざ完璧な姿のモノに触れると、意外と魅力を感じない矛盾。
人が目指すべきは不完全な人の姿であり、完全無比な神様ではない、と聴いたことがあります。
仮に完璧な人がいたとしたら、それはもう人ではなく、「人でなし」の何かだ、とも。
自分の触れるモノにも、そんな微妙でファジーな感情が介入してくるのでしょうね。
ありとあらゆる何かに対して、ぼんやりと完璧を求めつつ、それでも埋まらないデコボコやザラつきを知り、それを味わいだと達観して持ち続けるのが、人としての生き方の悪くない姿勢、完璧ではない人にとっての完璧な時間の過ごし方なのかもしれませんね。
なんとも