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1台のキーボードで複数のPCを操作するため、Gnome Remote Desktopを使ってみた
先日ZSA Moonlanderが届き、少しずつ慣れてきたのですが、私の作業部屋では仕事用とプライベート用でデスクを分けています。
Moonlanderが届く前は、KeychronのAlice配列のものを2台別々に使っていたのですが、Moonlanderは1台5万円超えています。2台買えるほどの余裕はありません。
とはいえMoonlanderと普通の配列のキーボードを交互に触っていると、手の感覚が元に戻ってしまい、またタイプミスが頻発してしまいます。
そこで、お気に入りの1台のキーボードで複数のPC環境を使いまわす方法を考えてみます。
いくつかやり方を検討した結果、最終的にGnome Remote Deskopを使うことにしたので、設定や使い勝手などにも触れておこうと思います。
方法1:切替器を使う
多分これが一般的なやり方なのかなと思います。
僕もこういうのを持っています。
持っているのですが、最近デスクを2つにしたので、今は使わなくなりました。
1台のデスク環境なのであれば、これが一番良いかなと思います。
方法2:仮想環境で妥協する
VirtualBoxやVMWareのような仮想環境をセットアップして、物理的には1台のPCで済ませてしまう。というのも考えました。
これはこれでよいのですが、今回はすでに実物のPCがあって、それを目的別に使い分けたい。という状況です。
また、複数の仮想環境を同時に使おうとすると、PCのスペックをそれなりに上げてやる必要があります。
というわけで、見送ります。
方法3:リモートデスクトップを使う
最終的にたどり着いたのがこの方法です。
これだとデスク間の移動も発生しません。
メインで使っている2台のPCは、Manjaro Linux&Gnome環境なので、gnome-remote-desktopを使ってやってみます。
接続先:
gnome-remote-desktopがない場合はインストールしておきます。
% pacman -S gnome-remote-desktop
サービスの状態を確認して、起動していない場合には、起動します。
% systemctl status gnome-remote-desktop.service
* gnome-remote-desktop.service - GNOME Remote Desktop
Loaded: loaded (/usr/lib/systemd/system/gnome-remote-desktop.service; disabled; preset: disabled)
Active: inactive (dead)
% sudo systemctl start gnome-remote-desktop.service
次に、接続するためのパスワードなどを設定します。

設定の「システム」→「Remote Desktop」を選択して、以下の内容を設定します。
Desktop Sharing → ON
Remote Control → ON
Port → 3389
Login Detail: ユーザー名とパスワードを設定
接続元:
PCから「接続」を起動します。Gnomeのランチャーからは「remote」と入力すると「接続」という名前のアプリケーションが表示されるので、それを起動します。

+ボタンをクリックして、新しい接続先を入力します。
RDPを選択して、接続先のPCのIPアドレスを入力すればOKです。

追加された接続先をクリックして、しばらく待つとリモートデスクトップの画面が表示されます。
これで座席を移動せずに複数のPCを使えるようになりました!
Gnome Remote e Desktopの使い心地など
実際に使ってみると、便利なのですが、若干不便なところもありました。
以下にまとめます。
良い点
いちいち座席を移動しなくてよい
スピーカーに接続されているPCに移動しなくても、音量調節ができるので、楽になりました。
面倒な点
Alt + Tabは通じない
ウィンドウ切り替えのこのショートカットは、接続元のPC側に飛びます。なので、僕の場合はGnomeデスクトップの左上にある切り替えのボタンを使っています。これが地味に面倒なのですが、考えてみたらこれは当たり前な気がしますね。スクリーンキャプチャができない
リモート接続画面のキャプチャを、接続元のPCから撮ろうとしたのですがダメでした。接続先で操作してキャプチャすればOKでした。スクリーンロックがかかると操作できない
これはもうどうにもならないので、ロック時間の間隔を長めにしました。
以上、キーボードを1台で運用するために、Gnome Remote Desktopを使ってみた。というお話でした。
リモート接続の方法は他にもあるので、環境によっては別のやり方の方がよいのかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。