蔓延る反出生主義
反出生主義の理念はこうだ。
この世は苦痛の方が多いから産まれてくること自体が苦である。
ゆえに子供を産むことは罪であり、子供は作らない。
確かに控えめに言って、この時代に反出生主義が流行る理由は多少なりともわかる気がする。
戦争、疫病、インフレ、格差、移民、人種、闇バイト…世間を見渡しても暗いニュースばかりだ。
こんな時代に、自ら進んで子供を残そうという方がなんだか悪いような気がしてくるのも不思議ではない。
しかし、どうしてこのような生物の論理に反するような思想が跋扈するようになってしまったのだろうか。
それには理由がある。
結局のところ幸せだと感じている人が減ったからである。
自分が今「幸せ」と感じているなれば、生物としては子供を次世代に残したくなるのが「普通の本能」なのではないだろうか。
それだけ、今の日本には、自分が今「幸せ」と感じることができる人が少なくなったということである。
だからこれに対する対策としては、地道ではあるが「幸せ」と思える人を一人でも増やしていくしかない。