つかの間、でいいので。
そんなこんなで。
マッチングアプリの沼にはまった私の、なかなか抜けない泥まみれの足を引っ張り出してくれたのは、紛れもなく爽やかなキミ。
なんの邪気もないくったくのない焼けた横顔で、くしゃって笑ってタメ口でゆっくり話すキミ。
ああ、有り難う。
居るだけでいい、なんて。なんて。なんて心地良いキミ!
会った時からわかってた。「あわよくば」なんて気持ちをわたしに向けていないこと。純粋に、なんて言うと逆に不純だけども。あえて言うなら純粋に、わたしと楽しく時間を共有してくれることの、なんて、嬉しくあたたかく心地の良いこと。
かえってきた安心感。あぁ、よかった。まだ、やさぐれきっちゃいなかったぜ、、わたし!
「あんたに似合う美人がいるからさ!今度一緒にご飯いこうよ!」
ピュアな気持ちでそう言える自分。少し嬉しくて、はにかむ。大事なわたしの親友を、紹介していいと思えるこの子を目の前にして、はにかむ。
結局、どタイプのその子を目の前にして、わたしは少し怖気付いたのかも知れない。いなして、かわして、かわいがって、「おねえちゃん」ポジションにつけりゃ安牌だろ、なんて、思っていたのかも知れない。そうでもして、またこの子と会いたい、と思ったんだろう。
かえって卑怯、ね。
結果、ただただ癒される空気をひとつ屋根のした分け合ってくれたその子は、振り返って手を振って帰っていったのだけれど。それだけでわたしはとっても、満足だった。
つかの間の、わたしの幸せタイム。こんなことも起こり得るのなら、マッチングアプリも悪くない。
そ、こうして深みにまた足を突っ込むの。
嗚呼、マッチングアプリ、蟻地獄。
うーん、悪くない。笑
20200907
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