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神盤『カリスマ ワールド』ぜひ手に入れるべき
アルバムCD『カリスマ ワールド』を購入しました。
これがもうめっちゃくちゃ良かったので宣伝します。
まずアーティストの『七人のカリスマ』ってなんだ? というところからお話いたしますと、声優さんがキャラクターを演じるボイスドラマプロジェクトの一作品です。
YouTubeで配信しており、キャラクターソングもあります。『カリスマ ワールド』はそのキャラソンを収録したアルバムです。
このアルバムのなにがすごいのかというと、まずその構成です。
キャラクターソングといえど、商業アルバムにするためには曲を集めて一枚のCDにまとめなければなりません。どうしても事務的な感じが拭えないというか、少なくともこのCD自体を「新作」にすることはできません。
しかし『カリスマ ワールド』はそれをやってのけました。
曲と曲との間に寸劇を挟むことで曲間をストーリーで繋ぎ、アルバム全体を一作の新作ボイスドラマとして成立させているのです。
もしかしたらこれまでにも似た手法はあったのかもしれませんが、『カリスマ』のそれは「本編っぽさ」が尋常じゃありません。
上記リンクの視聴動画をご覧になったかたは「えっ? これが?」とお思いかもしれませんが、詳細を省いてご説明いたしますと、『カリスマ』という作品は少々おイカれあそばしているのでこれが通常運転なのです。キャラクターの口調も変わっていますがなんのことはありません、日常回で遭難したり違法デスファイトしたりするコンテンツなので。銀魂ノシスマイク
本編がなんでもありなので、アルバム一枚をまるまる一話分にしてしまってもなんら問題はない。やや力技ですが、コンテンツの特殊性をうまく利用した秀逸なやりかただと感じました。
それだけでなく、『カリスマ ワールド』は収録曲のクオリティも高いです。
このアルバムにはキャラクター全員による曲とソロ曲とが収録されています。キャラソンと聞くとなんとなく「キャラを強調してクオリティは二の次でしょ」と思うかたもいらっしゃるかもしれませんが、『カリスマ』はキャラを立てつつも通常楽曲として成立させています。このキャラの背景を知らないと楽しめない、というキャラソン特有の関門がゆるいのです。
例えばTrack-8『LOVE MYSELF』。
ジャズの定番曲『Sing, Sing, Sing』のサンプリングから始まるこの曲は、タイトル通り「自分を愛する」ことがテーマの曲です。「自分で自分を愛さないで誰が愛してくれんの?」自分自身の美しさを主張しつつも、聴き手を勇気づけるようにビッグバンド風に歌います。
このキャラクターがどんな人なのか、ということを考えずとも、クオリティとメッセージ性で十分おいしく聴くことができる曲なのです。
さらに言えば、このアルバムは頭三曲に全員曲を立て続けに構成しています。全員曲はすなわち「自己紹介曲」。それぞれ短いソロパートがあり、またそれぞれのキャラが濃いため一曲聴けばキャラの情報がスッと頭に入ってきます。
その後にそれぞれのソロ曲が構成されているので、ただの音楽CDとして『カリスマ ワールド』を購入した人でも「どんなキャラか」を大まかに把握した状態で聴くことができるのです。
嘘だと思ったかたは、試しにTrack-2『めちゃめちゃカリスマ』を聴いてから先ほどの『LOVE MYSELF』に戻ってみてください。「こいつさっきいたな」と思ったらカリスマ力(ぢから)にやられています。
アルバムだとTrack-2 ,3, 4が自己紹介なので、これで1/3のパワーになります。
これまでCDを買ってそれ自体に感動することはあまりなかったのですが、今回は本当に「買ってよかった」「手に入れるべき」と強く思いました。収録されている全曲がYouTubeにMV付きで投稿されているのに、です。
上記の理由で『カリスマ』を知らない人でも十二分に楽しめますし、単純に音楽CDとしても聴き劣りしません。
『カリスマ ワールド』、ぜひ手に入れてみてください!
※公式様の回し者ではありません。
ちなみに、上記の寸劇が収録されているのはCD版のみです。
配信版(電子)には楽曲のみが収録されているのでご注意ください。
(おまけ録音『ケツパラガス選手権!』もCD版ボーナストラックです)
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