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WTRPG(PBW)のプレイングの書き方の一例について
いや、今回のは正直需要あるんすか? って話なんですが……
まぁ、自分は昔「Catch the Sky 地球SOS」ってWTRPGやっとりまして、そこでプレイングを書いてキャラクターの行動を決めたりする訳なんですが……
これがどういう書き方がいいのかなんて話があったりで、みなさん色々な書式とかがあるんですが、自分もある程度WTやってますと、書式ができてきたんですよね。
なので、今回はそのプレイングの書き方を紹介してみようかと。
正直、プレの書き方には業務仕様書だろうとか、論文やんとか評価される様なパターンもあり、それこそ十人十色な訳で、どれが良いとかではなくて、どうやって自分がこの書式に辿り着いたかというのを出してみて、それが何かの参考になればと思い書き残そうかとます。
プレイング要素
さて、プレイングについてはまず以下に記載する要素を使っていました。
◎は常に使用する要素
●は場合によって使用する要素
その他にも場合によって使う要素もありましたが、そういった使用頻度の少ないものは除いてあります。
これらを状況や字数制限に合わせて書いていくという感じです。
では、どういう風にやっていたかを見ていきましょう。
◎目的
言うまでもなく「目的」です。
その依頼で何を達成したいかという内容になります。
初期は依頼を達成するための目的でしたが、後期では依頼を達成することにより何をしたいかという感じに変わっていきました。
例えば、戦闘依頼でみますと
初期は、
(目的)輸送部隊の安全確保
(目標)予備兵力として待機・奇襲に備える
といった風に、依頼の達成の為に目的を定め、目的達成のための目標を立てるという感じでやっていましたが
後期になると、
(目的)立身出世・コネ作りの為の戦果稼ぎ
(目標)敵撃破
といった感じで、その依頼を達成させる事で何をしたいかということを目的にして、その為の目標として敵を撃破するいった風に、その依頼だけでなく、その依頼に関わるキャラクターの立ち回り方も出していくという風に変わっていきました。
これは、①戦略・②作戦・③戦術の関係のように、①大局的な計画・②目的達成の為の方法・③具体的・短期的な方法や手段といった関係を意識してやっていました。
このやり方は、同じMSさんの依頼によく行っている場合なんかには、キャラクターのスタンスや信条というものが理解されているのもあって、リプレイでの解釈違いが無くなる上に、プレイヤー以上の解像度でキャラクターを表現していただけるという効果もありました。
●目標
目的を達成する為に設定するのが目標です。
また、目的が達成されるなら目標は無視してもいいという所がポイントです。
たとえば、「目的」が敵拠点の攻略で、その為の「目標」として敵の有力部隊の撃破と設定した場合に、拠点攻略という目標達成ができたのなら有力部隊の撃破には拘泥しなくてもいいという事です。
依頼の内容によっては、目的だけで目標にまで言及しなくても良い場合もあるので使わない時もありましたが、目的達成の為に目標を立てることで、キャラクターの思考がMSさんに伝わりやすくなることもあるので、そこそこ使ったかなと思います。
後期の「目的」が依頼の範囲を超えてきた時は、依頼達成を「目標」にすることが多かったかなと思います。
●心情
これは依頼参加に於いて、特にキャラクターの心情で強調しておきたいものがある場合に使っていました。
たとえば、こういう心情があるから今回の目的がこうなっているという様な関連がある時にはこの部分が厚くなったりしていました。
目的等でフォローしきれない場合や、心情が特に影響しそうな場合には書き込んでいました。
●作戦
こちらは、戦闘依頼で良く使っていました。
基本的には相談卓で決まった作戦を簡単かつ明瞭に落とし込むといった感じです。
ここは「作戦」を成功させる為に、どういった「行動」をとるかや、「戦闘」でどの様な戦闘行動をとるかということを意識していました。
◎行動
ここは必須の項目ですね、依頼に対してどの様な行動をとるか……
目的の為にどの様に行動するかといった繋がりを意識して書くことで、MSさんに主観(=心情)と客観(=行動)の関連を理解して貰えるようにと考えていました。
こうすることで、何故そうするのかといったものが伝われば、美味しい描写が貰えるよねという下心が入ったりもします。
●戦闘
これは、行動の部分と重なりますが、特に戦闘に特化した部分になります。
戦闘でどういう行動をとるかといった事や特別な事を書いたりします。
自分のキャラクターお場合は、直接戦闘に長けているキャラではなかったのもあり、敵との会話で時間を稼ぐとか、安全圏から戦場の状況を見て僚機に狙うべき敵を伝えるなんて事を書いたりする事が多かった感じがします。
◎etc
ここは今までに出てきた部分に入らないような事や、MSさんにアドリブOKとかの伝えたいことや、始めて依頼参加させて貰うMSさんにこういうキャラですというのを伝えるのに使っていました。
◎台詞
はい、ここはキャラに喋らせたい台詞ですね。
ここは台詞を喋る場面を題にして、その後に言わせたい台詞を書くという感じで使っていました。
また、今までに目的・心情・行動があるので、それに絡めて「こういう事を言います」という形式で書いているので、MSさんが改変して下さる際でも、変える際に違和感が出ない感じになるのかな? と、思ったりはします。
論文方式と言われた所以
さて、ここまでで基本的な書式について紹介してきましたが、多分自分がプレイングを書く際に多用した方法をご紹介しようかと。
所で、皆さんは論文というものに触れられたことはあるでしょうか?
まぁ、自分は昔論文を書いてた際は論拠で偉い先生の学説とかを引用したりしてました。
例えば、●●先生は「~~」という論を述べられている。(●● △△のに関する一考察 ××書房 126頁以下)という感じですね。
論文やレポート等を執筆する際には、引用・参考にした資料を提示することが求められます。これは、論文の読者がその先行研究を探して、内容を確認できるようにするためです。
さて、これをWTRPGに応用してみましょう。
まず、WTRPGでは、大規模作戦のリプレイといった公式の読み物や依頼のリプレイといったものは、原則として史実として扱われます。
ただ、夢落ちネタとかエイプリルフールとかはネタにはできても史実にはならないかな……と
自分の場合は、交渉とかで動くことが多かったので当然ながらその際に人とのコネや関係に自分の積んだ実績というものを利用することになりました。
なので、交渉の際に大規模作戦での戦果で手に入れた勲章を見せることで実績を示したり、大規模作戦や通常の依頼で出来たNPCとの人脈を利用したり、公開情報である大規模作戦の結果を引用して情報や作戦の信頼性をあげたりといった感じでプレイングに落とし込んだりしていました。
実例であげるなら……
勲章を見せて村人に実績を旨を示して協力を要請する。
大規模作戦での結果を引用して、大規模でした実績を示して信用性をあげる。
以前の依頼での軍への働きかけや、軍への不信の理由として以前の依頼を引用する。
と、こういった感じでしょうか。
ただWTRPGやPBWによっては、MSさんには引用まで見る必要は無いというものもあるようですが、ただ何も無く「軍に対して不信感を持っている」というのと、「以前に~という事件があったため、軍に不信感を持っている」というのとでは説得力が違うかと思います。
また、その世界の歴史的事実について事例という根拠をあげているので説得力というものはでるのではないかなと。
この書式について
この書式でプレイングを書くようになってからは、規格が決まるので方針を決めれば書くのが早いというのが第一にあげられます。
次に、プレイングの要素を項目毎に分けて書きながらも、それぞれの関連がそこそこわかり易くMSさんに理解して貰い易いのではないかというのがあります。
更に、推敲していく際にプレイングで深く触れたい部分等を繋げて強調していくことで自分が何をしたいのかといったことを明確にしていき易かったという気づきもありました。
という事で、これが良いとは言わないけれど、こんな方式もあるよというプレイング書式でした。