感情を活用するということ
こんにちは。センケイです。
日々やってくる感情というのは、必ずしも歓迎するものばかりではありません。
こんな感情は出ないほうが助かるんじゃないか、というものもやっぱりちょっと混ざってきますよね。
そうしたものについては「この感情をなんとかせねば」と思って、うまく解消するような行動をしたくなります。
でもその「なんとかし」方が難しい気がします。下手をこくと、目指すべきところから、 むしろ遠ざかってしまうのではないか。そんなことをたまに考えることがあります。
どうせだったらそういう困りものの感情も、うまく追い風になるように使いたい。人がそれを持って生まれているということは、恐らくそれも、生存のために役に立つものなのでしょう。
今回は、そうしたことをちょっと書いていきます。
不安の活用を考えてみる
まず、不安のプラスの面を書いてみます。
不安ははその性質からして、何か危険に対する警戒とか、こぼれ落とさないための準備や点検への気付きとか。
あるいは、このまま同じ感じを続けるのではなく新しい要素が必要かもしれないという予感とか。
これらを導くためのものと考えるのが妥当でしょう。
単純に考えれば、特に準備や点検が必要だという場面での不安は、実際に準備や点検をしようと気持ちに結び付けられ、活用できそうです。
発表であれば練習をしておこうとか、遠征であれば忘れ物を何度も確認しておこうとか、その状況に応じた努力の源にできそうです。
他の不安についても、やはり活用方法を考えられそうです。危険に対する不安については、やはりこれはやめておこう、とか。新しい要素を入れないといけないという不安であれば、満を持して一歩を踏み出すきっかけにしよう、とか。
さて、しかし、状況によってはからなずしもこうした活用ができるとは限らないでしょう。準備をいくらしてもやはり不安が残るとか、一歩を踏み出したいのはやまやまだがその手はずが整っていないとか。
何かしらの理由で、それが活用できない不安なのだとしたら、やはり小さくしていく、あるいは気にしないようにするのが良いのかもしれません。
個人的には、このようにメタに考えること自体、意味があると考えています。「不安だ、どうしよう」という問いに対して、「不安を小さくする努力をしよう」、と方針が定まってくるからです。
それに、「この感情は役立てられなさそうだ」と思うこと自体も、多少、それを小さくするために役立つかもしれません。
怒りの活用を考えてみる
怒りについても、役立てられる余地を考え、ダメそうであれば小さくしようとしてみる、という基本戦略は同じように使えそうです。
相手に好き勝手にされないための抵抗として、あるいは何か放っておけない狡猾さをやめさせるきっかけとして、活用できそうです。
言ってみれば、相手に何かの行動をやめさせたり、逆にサボらせないようにするのが怒りの目的となるでしょう。
そういう意味では、相手に効かない怒りや、相手を刺激した結果かえって困っているポイントを悪化させてしまう怒りは、形を変えるか、あるいはやり過ごすかしないといけないのかもしれません。
形を変えるとしたら、何か計画を練って相手を説得すると言ったような、そういうものになるでしょうか。
もしくはこういう懸念もあります。このインターネットの時代、皆がいっせに怒りをぶつけて、やりすぎになってしまうような場合です。
その結果を受けて、一時的に気持ちが落ち着くとしても、それで自分の人生が豊かになるのかどうかはちょっと考えてみないといけない問題です。
受け止め方を考えてみる
そもそも、こうした感情は自動的に出てきて、落ち着いて対応することがしづらいものという可能性もあります。
だとしたら、どうやり過ごすかについては、予めパターンを用意しておくのが良いかもしれません。
最近気になっているのが、読書会で教えていただいたり、本で出くわしたりして気になっている、マインドフルネスというやりかたです。
ある感情が出たときに、いつもは自動的に同じ対応をしてしまっていたのだけど、ちょっと間をとって違うやり方をしてみよう、とか。
例えば、友人のひさがたまいさんに教えていただいた『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』という本では、感情を一度受け入れてうまく対応するノウハウが、しっかりと書かれています。 (タイトルはものものしいですが、地に足の着いた信頼できる本です。)
「自分は今〇〇と思っているな〜。」という具合ですね。
ここでは、感情を抑えようというよりは、まずはその「あっ、感情が出たな」ということに気づく大事さが協調されています。
私が上で書いた「小さくしよう」というのとは異なるアプローチになりますが、まずはそれを気付いてやることで、対策を考える「間」を空けるということなのでしょう。
確かに、これだけでも、その感情との付き合い方は変わっていけるかもしれません。
まとめ
歓迎していない感情が出てきたときは、まずそれが自分 (たち) にとってどう役立つかを考え、役立たないなら割り切ってみると、なかなか良さそうな気がしています。
あるいは、それが感情が急にやってきたり、割り切るには手強すぎたりする場合には、マインドフルネスという、間を取る方法も1つクッションに使えそうです。
なお、上で挙げた『幸福になりたいなら…』や、『感情の正体』という本では、呼吸の仕方や、五感を使った TIPS も書いてあります。
もちろん、割り切るにしてもあまりに強すぎる感情がしかもずっと続く場合は、また別の対策をしないといけないかもしれません。やっぱり世の中難しいこともたくさんあります。
しかし多くの場合、最初の手として、上で書いてきたようなことを試すのは悪くないような気がしています。
それでは、ここまでありがとうございました!
自分のための方法の振り返りで書いた文でしたが、もし楽しんで頂けたなら嬉しい限りです。