空よりも軽い (3)
毎朝六時に起きて、顔を洗って中公園に行くのは大変だ。もっと寝ていたいのに外が明るい。ビニールの紐が通された青い台紙に白いざらざらした紙が貼り付けてあって、ラジオ体操が終わると大人がハンコを押してくれる。元気そうな男の子のハンコ。七時前には太陽が高く上って公園の広場にほとんど日陰はない。広場を取り囲む森から蝉たちの合唱が響いていて、池田くんも大木くんも初日だけ来て、あとはずっといない。大木くんの弟は毎朝来ている。まだまだ先だと思っていたらいつの間にかハンコはいっぱい押されてい