“あつみん流”「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス」の使い方
今回は、『“あつみん流”「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス」の使い方』についてご紹介いたします!
「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス」は、アガルートにて司法試験・予備試験の指導を担当されている石橋侑大先生が2023年3月に中央経済社さんから出版された本になります。司法試験の出題趣旨・採点実感の分析は、司法試験だけでなく、予備試験の論文対策としても欠かせません。では、実際にどう使っていくのか、“あつみん流”として紹介いたします!
それでは、はりきってどうぞ!!
そもそも、受験生の皆さんは、論文答案を作成した際に反省などしているでしょうか?そしてそれを次の答案作成に活かしているでしょうか?
私は、受験生時代、論文答案作成後にその問題の出題趣旨・採点実感を読み、「その視点を持つことができていなかったな」、「そんなアプローチの仕方があるのか」と思った点などをまとめていました。
ここで大事なのは、ある論点が書けなかったといった「当該問題固有の視点・アプローチ」というよりも、「他の過去問や本番にも汎用可能な視点・アプローチ」をストックしていくことです。もちろん、当該問題固有の視点・アプローチも大事ですが、「本番で初めて見る問題を解けるようになるための視点・アプローチ」を獲得することが最重要と考えていました。
そこで、そのような、視点・アプローチを書き溜めたものを反省ノートの形で作成していき、①答案作成前に確認する、②答案作成する、③作成後に再確認する、その際、①で確認したはずなのに②の最中に意識していなかった視点・アプローチに「正の字」をつける、というサイクルを答案作成のたびに繰り返していました。
何度も何度も視点・アプローチを確認し、自分ができていないものを明確にし、それをまた何度も何度も確認する。そうやって、「当然に、常識的に、無意識で、実行できる」状態を目指していました。(ちなみに、講師になった今であれば、指導との関係で折に触れて何度も何度も読んで、指導内容・方針の確認に使います。)
ここから、『“あつみん流”「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス」の使い方』が導かれます。つまり、
事前準備として、あらかじめ通読し、答案作成に活かす視点・アプローチのキーワードにマーキングしておき、
①答案作成前に、「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス」のうち、第1章、第2章の視点・アプローチのキーワード、答案作成する科目の章(例えば憲法の場合は第3章)の視点・アプローチのキーワードを確認する
②①の視点・アプローチを意識しつつ、答案作成する
③答案作成後、「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス」で、①の視点・アプローチを再確認し、「意識していなかった(意識していなかったが結果的にできてしまったものも含む)」、「意識してはいたが、実際に答案に活かすことができなかった」視点・アプローチをチェックする(正の字をつける)=自分自身の弱点・課題を明確化・浮き彫りにする
上記①~③を答案作成のたびに繰り返し、「視点・アプローチを当然に、常識的に、無意識で、実行できる」状態を目指す
ということになります。
「読んで満足、なるほど、分かった」では、合格答案は書けません。
満足したこと、なるほどと思ったこと、分かったことを、「自分の答案上で展開できるようになる」ことを目指したいですね。
一例ではありますが、以上となります。
「司法試験・予備試験 出題趣旨・採点実感アナリティクス」は、めちゃくちゃにいい本です。この本を持っているのに「合格答案のイメージがつかめない・・・」はあり得ないと思います。
じゃんじゃん使い倒していきましょう!!