【054】Today’s Branding Topic
今日は、ブランド×競争優位性について触れてみます。
競争優位性を築くものとして、経営学教授のジェイ・B・バーニー氏が考案・提唱したVRIOでは、4つの視点があると言われています。
Value:経済的価値
Rarity:希少性
Imitability:模倣困難性
Organization:組織
経済的価値では、経営資源が価値を提供しているか否かを客観的に評価する。
希少性では、経営資源にどの程度の希少性があるかについて評価をします。
模倣困難性では、競合他社が容易に模倣できるか否かという観点での評価
組織では、企業内のさまざまな仕組みや制度まで含めて、経営資源が積極的に活用される組織になっているかどうかを評価します。
その中で、ブランド資産は模倣困難性という評価に入ってきます。ブランド資産は年月をかけて蓄積したものとなるので、模倣することはできません。
例えば、京都の料亭の菊乃井が赤坂にお店を出すときに、店主の方のコメントが印象的でした。インタビュアーが「採算はとれるんですか」と質問したところ、店主は「うちは100年先を見越して考えているので問題ありません。」と答えていました。それぐらい腰を据えてやっていけば、絶対模倣できないブランド資産になりそうです。ちょっと特殊な事例かも知れませんが、スクラップ&ビルドで事業が変化していく時代においてはより一層ブランド資産はあがるだろうと思います。