【046】Today’s Branding Topic
ブランディングというと、広告やロゴ開発だと認識している方が多いと感じます。否定はしませんが、それは一つの手段に過ぎないですし、それがなくてもブランディングはできると考えています。私はブランディングを定義すると「生活者にファンになってもらう一連の活動」だと考えています。知らない人には知ってもらい、知った人には抱いてもらいたいイメージをイメージしてもらう。そして、生活者がニーズを感じたときにその商品なり、サービスを思い浮かべてもらう。そして、その生活者が他の誰かに勧めてくれる。そんなファンの数をたくさん増やしていく活動だと捉えています。そのためには、生活者のあらゆるタッチポイントでそのイメージを想起するブランド要素を蓄積する必要があります。それは、広告やCIだけでは足りません。実際に購入する店舗の店員との接点でも、ブランドを感じるものになっている必要があります。そういった意味でも、インナーブランディングが重要になってきます。インナーブランディングについては、いつか触れたいと思いますが、今日はあらゆるタッチポイントでブランド要素を配置することの重要さをお伝えできればと思います。その例として、佐藤可士和さんの仕事、明治学院大学のブランディングを紹介します。シンボル・ロゴとイエローのスクールカラーを軸に、学生証や封筒、履修届などの各種ツールや、文房具やマグカップなどのグッズに留まらず、カフェの食器やメニューのデザイン、学生スポーツチームのユニフォームリデザインなど、大学内のあらゆる環境をデザインされました。これは逆に考えると、そのブランディングの要素とは異なるものは排除していくということでもあります。