「終わったかもしれん」一句 更年期終わり青空桜東風 220403
「終わったかもしれん」
と妻は言い始め、
「更年期は10年続く言うけど、ちょうどそのくらいやわ」
と言いました。
たしかにそうかなと思います。
10年前というと息子がまだ中学生で荒れだした時です。
荒れ方はひどく、いつもそばにいる妻としては分かっていてもショックの大きい出来事が続いていたと思います。
言葉遣いが「うっせー!…おまえ!」。
妻と息子「おまえやろうが!」「おまえなぁ!」
実は妻の荒れ方もひどくて、私にとってはどっちもどっち…のケンカが始まる…。
その頃の私、持病再発をおそれ独立を悩んだ時だったし、息子は中二病で、妻の体を気遣う者など我が家にはいませんでした。
妻が怒りっぽくなったなぁ…と思ってましたが、私とも毎日ケンカで、その時が、妻の更年期障害の始まりとは思っていませんでした。
更年期が更年期障害という病気になり、体もしんどいことが続いてただろうに、息子も私も妻に寄り添うことなくケンカです。
そしてピークを迎えて後半の5年は、妻自身の腫瘍に加え愛犬も腫瘍、母親も認知症とまわりは病気ばかり。
辛かったと思います。
そこに私が休職しての退職ですから…。もうほんとうに。
そしてついに、母親と愛犬を亡くした妻は最悪期を迎え、鬱になります。
病院で薬を処方されますが、今度は「味覚が分からなくなった」と余計に落ち込んだり、症状はなかなか良くなりません。
そんな時、偶然が重なり保護犬が来たわけです。
シーズーおかづです。
この時からどんどん回復が早まった。
まぁ、色々とありすぎて一言で片付けるわけにはいかんのですが、昨日の妻の一言でフッと春の風が吹きました。
「私、終わったかもしれん更年期」
キッチンでフライパン握った妻の口から、思わず言葉が出たようでした。
そんなん分かるんか?と思いましたが、後からフッと「あれ?…症状がない…」と気づくような感じなのでしょうか。
日常の動作の中でこそ感じられることかもしれません。
更年期やはり障害10年間
命の母もよかったけれど
おかづの笑顔に癒された
フライパン握った妻は言いました。
「終わったかもしれん」
更年期終わり青空桜東風
歌月
桜東風(さくらこじ)は桜の咲く頃の東風。春の暖かな風です。
そろそろnote1年
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