歌月…「5月の俳句と振り返り」 220614
今年は2022年。
もう…6月半ば。
持病再発での休職は2019年2月なので、もう…3年4ヶ月過ぎました。
今でこそ、もう3年4ヶ月…と簡単に言えますが、当初はとても怖くてどうなることかと思っていました。
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いやいや、5月俳句の振り返りとして書いていこうと思ったら、病気の振り返りになってしまいそう^_^;
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2019年1月~
治療で脳に作用する薬を飲み始めたために副作用がひどい。一日中眠いだけならいいのだが、日に日に歩けなくなり、滑舌悪くなり、箸も上手く使えなくなっていく。
副作用が積もり積もって、昨日の普通が今日は出来ない…!ってことが増えていく。
昨日よりあきらかに衰えていくのがわかる。
これは怖い。
いつもは何も考えずに“歩く”という普通が、“緊張しながら、この場所でいいか?と一歩を踏み出し歩く”という脳と体のバランスがとれていない状態に変わった。
何かにつかまりながらでないと、とても歩けない。手を離すとすぐに転けそうだった。
「このまま歩けなくなるのか?」
隣のばあちゃんは90だが歩いている。今の私、体の年齢はそれ以上。
「やばい…」
2019年3月~
そう思うと、どうにも怖くなり散歩に行こうと思った。
だが、近所の人に見られると恥ずかしい。
そこで、毎朝暗いうちにそっと家を出て公園まで散歩することにした。
暗い中、懐中電灯持って塀につたいながら歩く。今考えれば危ない人だ。
初めての時は、今なら5分で着く公園に30分かかった。往復するだけで1時間だ。
それでも、何日も何日も続けていると、少しずつ次第に早くなり公園で運動出来るまでになった。
ただ単に、思った所に足が着く練習したり、片足立ちの練習したり、階段を上がる練習をするだけなのだ。階段はとてもじゃないが手すりなしでは上がれなかった。
ま、こんなことしていると、夜明け前のカラスや鳥たちに、公園の木の間から眺められているのがわかる。
黎明のリハビリ応援百千鳥
歌月
鳥たちは静かに見守ってくれたり、危険人物だと騒がれたり、鳴き声は色々と違った。
録音でもしておけばよかった。
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滑舌が悪くても喋るのはなんとかなると思ったが、うどんや寿司を上手く掴めない手先にはがっかりした。
食事するたびに悲しくなり、腹が立ってきては落ち込む。
学生時代はギターを弾いたりしていたので、手先は器用な方だっただけに…、なおさら落ち込んだ。
例えば人差し指で、ある一点を指そうとすると、うまく当たらない。
真っ直ぐ指せないのだ。
思った所に指が行かない。
何度やっても上手く動かない指。
悔しくて何度も折ってやろうと思ったことがある。
体がそんな状態なので、とてもじゃないが復職できず。
2020年夏、退職した。
車の運転も出来ず、電車に乗るのさえ躊躇していたのだから、しょうがないかもしれない。
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そして、わが家では様々な事件が起きたり騒動が起きたり、多くを失ったり喜びもあったり。
もう、わけのわからんぐちゃぐちゃが続く。
そんな家だ。受験生の息子は呆れて家を出ていった。
初めての一人暮らしで、浪人生。
勉強など出来るはずがないのに、なぜか合格。
一方妻は多くを失い続け、ついには母と愛犬までを失い鬱になった。
私はというと、持病が徐々に治まっていき、歩けるようにもなり箸も使えるようになっていった。退職に至った寂しさはあったが、毎日が楽しくなっていく。
昨日は出来なかった事が今日は出来る…というだけで嬉しかった。
子供と同じだ。
こんな私と妻と息子。
3人が思い描く将来に対する考えに大きな差が出ている。さっぱり意見が噛み合わなくないのだ。
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そんな2021年春。
保護犬のシーズーが偶然にも、あまりにも偶然、我が家にやって来た。
noteを始める少し前。
この新たな家族となった一匹のシーズーが崩壊していた家族を結びつけてくれた“おかづ”だった。
それはそれはもう、可愛い可愛い。
だが、めちゃ世話のかかる一匹だった。
その大変さは一人ではどうにもならず、夫婦で協力せざるを得なかった。
そりゃもう一日中騒ぎ、一日中家人の後を付いて回るわ、いたるところでしっこするわウンチするわ。おいおい…である。
しかし、それが功を奏してしまう。
妻との会話や共通の目標が出来始めた。笑いも生まれてきた。
その後全て順調というはずもない…。
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2021年夏、2週間入院である。
高熱を出しての感染症で、肺炎になったが無事に退院。
2022年早々、また入院。
原因不明の高熱で入院し、死ぬと言われた病気でも無事に退院できた。
「いやいや、もう…」である。
そして…、おかげで?
これらの俳句を詠むことができた。
ゴールデンウィーク呑気に髪を切る
歌月
呑気に過ごせることがどんなに貴重なことか。
幸いである。
でも、1ヶ月も過ぎてくれば急に…
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聞いたこともない病名で死ぬ寸前の入院生活終わったが…、
退院後も検査検査、検査…。
が…、先生が
「さいとうさん、完治と言って良いでしょう」
「えーっ、ほんまですか?」
ゴールデンウィーク中日 吾は完治
歌月
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我が夫婦くだらんことでケンカしてても、薔薇の話になると…
いさかいもしばしおやすみ薔薇の花
歌月
薔薇植えてみたいと夫が思い始めたようだが…。
「大変やで…」と妻…。
ドライフラワーにすることをカリフラワーと言ってしまった話。
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毎朝のコーヒー。
パックを開けて内容量の少なさに、値上げ!に気付く話。
夫は…
「きびしくなるね~」と言いながら…、量を変えず飲んでいる。
……!
なすがまま値上げの珈琲夏の朝
値上げても珈琲ブラック夏の露
歌月
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10年前に母が亡くなった時間、父は母を見かけたという話。介護施設の窓の外を歩いていたと嬉しそうに話してくれた。
4階なのだ。
蛍とぶ軌跡に和む父の皺
歌月
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夏はやっぱり夏野菜…で乗り切ろうと思います(^o^)
また値上げ汗の菜園夏頭巾
歌月
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いやいや、5月俳句の振り返りとして書いていたら、病気の振り返りになってしまいました^_^;
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どうも俳人の歌月は大変な時にしか俳句を詠めないようです。
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