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スナップは最早これだけでいい『M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8』

スナップを撮る際に用いるレンズといえば50mm(マイクロフォーサーズでの25mm。以下()内の焦点距離=マイクロフォーサーズ判)か35mm(17mm)、あるいは標準域のズームレンズでしょう。標準域で撮るスナップももちろん楽しいですが、個人的に最高だと感じるのが150mm(75mm)です。狭い画角になりますが大変印象的な写真の撮れる画角です。私自身このレンズをとても気に入っており、スナップはこのレンズだけでいいのではないかと思えてしまうほどです。

正直なところ150mmにもなると画角はかなり狭いと感じます。そのため視覚情報と比べて写せる範囲というのは限られてきます。しかし圧縮効果がかなりあり、また開放絞りF1.8は主題に対して背景が遠くても柔らかなボケ味を演出してくれます。

最短撮影距離は0.84mと望遠ながらも短い距離で撮影できるため、近い距離での撮影でも難なくこなしてくれます。そのためF4でも十分なボケ感です。

開放から十分シャープな写りですが、絞るとさらにシャープに写ってくれます。奥の建物の模様まではっきりと描写しています。階段の諧調もしっかりと描写してくれています。

ここまで描写力の高さをお伝えしてきましたが、このレンズには一つ欠点があります。それは「軸上色収差」がよくでることです。ピント面を境に手前にはパープルフリンジが、後ろにはシアンのフリンジがでやすいです。2段絞ればだいぶましになりますが、できることなら3段絞る方が良いでしょう。

こうしたデメリットもありますが、全体的に完成度の高いレンズであることに間違いはなく、なにより150mmという画角がスナップに本当によく合うレンズです。これまで標準域でスナップをしていたなら是非一度は使っていただきたいレンズです。使えば使うほど「このレンズだけでいいや」と思えてきます。

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