老いについて考えさせられた。
20代によく聴き、カラオケでよく歌っていたアーティスト。
あれから約20年の時が流れた今、自分は40代。当時のアーティストも同様に、約20年の時を経て55歳になった。
アーティストのビジュアルは、ほぼ当時のままを維持しているが、当時のようなウィスパーボイスは今や高音が出にくくなっている。MVではその事実はわからないが、LIVEではその事実に直面する。
先日、LIVEでアーティストの「今」と直面した。
変わらぬビジュアル。LIVEでの盛り上がり。サビに向かうにつれて観客のテンションも上がる。
「みんなの声を聞かせてくれ!」
サビのパートが観客へ。次のサビも観客へ。
声(高音)がでない。でも高音以外は観客のために最高のパフォーマンスが提供され、会場はとても盛り上がった。
懐かしい曲にふれ、約20年の時を振り返ったひとときだった。一方であの頃の高音には、もうMVでしか会えないという事実を目の当たりにした時、寂しさと切なさが残った。
でも、それが今のアーティストの姿。
「老い」は誰にも訪れるもの。避けては通れない。
「老い」に対して、直感的にマイナスなイメージを抱いてしまうことが多いが、老いは人を豊かにもする。老いと向き合い、どのように老いるか?どのように変化を受け入れるか?
誰しも「全盛期」というものがある。
それがいつなのか?20年前なのか?去年なのか?
全盛期が過去だと思っていても、過去に積み上げた土台の上に今の自分は生きている。老いていく中で、人は変化していく。
これまでの土台の上に立ち、これまでの歳月で自分が得てきたものを最大限に利用して、常に「今」の自分を全盛期にするよう、自分は変化していきたい。
これまで、老いと共に変化してきた中で、変わらないものがある。軸とか志とか、少しずつ積み上げてきたもの。それがあるからこそ、大きく変われる。変化を恐れず、受け入れて豊かに老いを受け入れていきたい。