
『伝えているのは都合の良い情報だけ!?』 プチっとスタディ vol.94
[キーワードと言い換え]
チェリーピッキング
≒
自分の意見や行動の正当化のために都合の良い上のみを伝えようとする行為
[プチっと解説]
あなたも
自分の主張を通すことに夢中になって不利な情報を隠してしまったことはありませんか?
別の意見が正当化されてしまうのって
自分の事を否定されるような気がして怖いですよね。
(認めて貰いたい!)
本当は平等に精査したほうがいいとはわかっていても、
証拠や統計データなどを求められたときには反対のものが並べられるのは好ましくないものです。
vol.75のようなマウントを取りたがる人なんてまさにそうかもしれません。
それにより自分の主張寄りに偏った証拠を提示してしまいます。
もちろん意図的に操作していることもあるでしょう。
(あるよね~)
と、いったように自身に都合の良い情報のみを選りすぐって相手に伝える行為を
チェリーピッキングと言います。
さて、そんな誘導的な行為についてもう少し考えていきましょう。
[更に深掘り]
チェリーピッキングの由来としては、
サクランボの樹から熟れた実のみを選りすぐって採る行為からきています。
皆さんも口にいれるなら美味しいものだけにしておきたいでしょうから、
それと同じで「意見の正当性を裏付ける情報」に囲まれていたいということです。
(確かにね)
vol.65のダニングクルーガー効果は、
無意識に自分に対する情報をチェリーピッキングしているとも言えます。
チェリーピッキングは
もともとの情報リテラシーに格差がある人の間で効果を発揮する詭弁の類です。
※情報リテラシーはvol.12
詭弁と言えばvol.91の藁人形論法もそうでした。
(あれが詭弁か…)
簡単に言えば相手を言いくるめたり煙に巻いたりする手法というわけですね。
先に出た情報格差という点で例に出していくと、
研究や調査のデータなど専門の機関や部門が絡むような情報が挙げられます。
仮に「ある企業が売り出したい商品A」に関するいくつかの実験で
①商品Aの優位性が商品Bよりも20%多く認められた分野
②商品Aの優位性が商品Cよりも15%多く認められた分野
③商品Aの優位性が商品B、Cいずれよりも-25%以上と振るわなかった分野
といった3種類の分野で結果が出たときに…
①と②だけをターゲットに訴求するといったことがチェリーピッキングにあたります。
専門的な実験なら、公開されなければ一般人には知りえない情報です。
もしも③が商品自体の基礎機能に関わるとしたら、
詐欺と言われるかも知れません。
(それはいけない)
確かに一旦は評価を得られるかもしれませんが、
実態の伴わないアピールは結局信用を損ねることとなります。
全てがそうとまでは言えないまでも、
正直に伝えることは重要ですね。
[投げかけ]
あなたも自分の主張を裏付けたいときには、
過度な正当性の訴求にならないように気をつけてみてはいかがでしょうか?
以上
今回はチェリーピッキングを解説しました。
[次回のプチスタ予告]
次回は
『学習性無力感』
こちらを解説予定です。
お楽しみに!
いいなと思ったら応援しよう!
