親父
親父が、
仕事で一緒に働いていた人たちと、
親父にゆかりのある所で呑ませていただいた。
自分の知らない親父の姿が、
たくさんあることを知った。
いまだにこんなに慕ってくれて、
息子の自分にこんなに良くしてくれる、
そんな方々がいるってことは、
親父は、
いい仕事をしていて、
一緒に働く人間として、
いい人間だったんだろう。
そして、
いい仲間に恵まれていたんだろう。
なぜだがわからないけれど、
親父が脳梗塞で倒れる前、
仕事は好きか⁉️
と、
尋ねたことがあった。
親父は最初、
モゴモゴ言って、
なかなか首を縦に振らなかった。
でも、
最終的に、
ものをつくることが好きだと言った。
自分も今、
ものを作っている。
いやだ。
嫌いだ。
親父みたいになりたくない。
親父みたいな生き方はしたくない。
そんなふうに思っていた息子が今、
なんの因果か、
フィールドは違うけれど、
ものづくりをしている。
親父の同僚だった方の話を聴くと、
分野は違うけれど、
学びがある。
なんだか、
いろいろ、
想うところがあり、
帰りの電車で、
少し泣いた。
帰ったら、
親父が可愛がっていた犬を、
たくさん撫でてやって、
明日からまた、
やっていこうと思った。
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