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5.老舗というか。
面接の約束をした15時の10分前。
私は店の前に到着した。
なんというか、、
老舗というか、、、、、
ボロい。笑
よく言えば昭和レトロ。
悪く言えば、、ボロい。笑
昔観た【二十歳の微熱】という映画そのものの世界観だった。
当日、私は20代前半。
流行りものが好き!おしゃれが好き!だった私には少々受け入れ難い外装。。
風俗で働くというよりも、この場末のスナックのような環境で仕事をしていく事の方が不安要素が大きかった。
でも、今更逃げ出す訳にもいかず
意を決して扉を開けたーーーー。
薄暗い店内はバーカウンターとボックス席が1つ。
バーカウンターに1人、タバコを吸った若い男性が座っていた。
さっぱりとした塩顔男子。割とイケメン💗
「、、あの、本日15時に面接をお願いしていた、、」
言い終える前に、
奥から30代くらいの男性が出てきた。
「あぁ、はい。お待ちしてました。こちらへどうぞ」
そう言って、ボックス席へ案内された。
どうやら、こっちの人が店のマネージャーで
座っていたのはこの店のボーイ(店のキャスト)らしい。
確かにイケメンだったし、納得。
ボックス席のソファーに腰掛けると、バインダーに挟まった1枚の用紙を手渡された。
「まず、ここに必要事項を書いてねぇ。描き終わったら教えてぇ」
「あ、はい。」
どうやら、電話対応してくれた人とは別の人のようだ。
語尾にあらわれる微妙なオネェ感が私の緊張を駆り立てた。
自分以外のLGBTの人とほとんど関わりを持った事がなかった私は
初めてのガチのオネェさんに面食らってしまった。笑
書類に目を通すと、
名前、住所、連絡先などを記載する欄があり、普通だったのはここまででそれ以降の項目は
身長、体重、Pサイズ(アソコのサイズ)、性感帯、得意なプレイなど。
そして、バックタチ・ウケは可能か否か?
(タチは挿れる側、ウケは挿れられる側)
たしかに、履歴書は必要ない。
ここで必要な事は
ある程度のルックスと対応可能なプレイ内容の広さ
なんだとすぐに理解した。