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待機1ヶ月目:モザンビーク派遣延期

1月8日
本来であればJICA海外協力隊としてモザンビークに出発するはずだった日。
大統領選から続く政情不安により渡航困難と判断され、延期が決まり、私はまだアフリカの地に足を踏み入れることができていません。

本当は任国に到着してからInstagramやnoteの投稿を始めようと思ったのですが、したこと・思ったことを備忘録として残すことにしました。


まず、待機を余儀なくされている私が今一番考えていること。

海外協力隊、任期730日を全うできるのは当たり前ではない。

これです。協力隊は基本的に2年間(365日×2=730日)、発展途上国といわれる国・地域に派遣され活動します。しかし今回のモザンビークの場合、先輩隊員の皆さんは730日の途中で日本に一時帰国しなくてはならなくなり、私を含む2024-2次隊は730日のスタートラインにすら立てていません。
これはモザンビークに限ったことではなく、どの国でも起こりうることです。(東南アジアなどの比較的安定している国は可能性低いですが、アフリカ諸国は選挙などで政情が急に動くことはよくありますから。)

国際協力・平和構築の道に進むのなら、このような事態もありうると覚悟はしていたつもりだったのですが…いざ自分が経験してやっと「自分事」になった気がします。「あたりまえでない」。この感覚は忘れてはならないなと痛感している所です。


さて、本題の派遣延期について。
前回の記事に書いた通り、12月下旬に派遣延期が伝えられ、その時点での説明会では任国変更はないとしたものの、先輩隊員の緊急帰国を受け、新規隊員の派遣も絶望的では?と思ったところで2024年が幕を閉じました。(☟前回の記事「12月」参照。)

説明会で次の派遣予定日が2/5に設定されたものの、1/15の大統領就任式後の状況をモニタリングし、派遣の可否を判断するという仮の日程に過ぎず…。
そして1月15日、大統領就任式後の数日間、やはり各地で暴動が起き死者数もまた増えてしまう事態になり、その後も情勢回復の見込みはなく。
さらに、野党側が与党に25項目の要求を突きつけ、100日間で取り組まなければ「これまで以上の」デモを行うと予告。このことから、4月末以降には再度の大規模なデモ勃発も容易に予想でき、混乱の長期化は避けられないだろうと確信しました。それに、外務省の危険度レベルは依然として2のまま。政情回復の見込みがない中、一度上げたレベルを下げるとは到底思えませんし、JICAは外務省の判断に沿わなければなりませんから、赴任は当分考えられない。海外協力隊は良くも悪くもJICAに守られているな、と思いました。

大統領就任式から約1週間後、JICAからやはり2月5日の派遣も厳しいと連絡がありました。つまり再延期。予想通りではありましたが、またもやショック。

上記の政情を鑑みて、私はやはり任国振替がベターだと思いました。しかし、JICAからのメールにそのような気配は感じず…このままずるずる待機期間が延びてしまうのではないかと不安になりました。
1月3週目くらいでしょうか。私はもう協力隊を諦めようとしました。モザンビークへの赴任は長期的に見ても厳しいし、任国振替も無さそうなのであれば、別の進路を模索するしかないと思い、表面上は待機するものの、4月に入ったら別の海外派遣制度に応募しようと考えていました。

二本松訓練所で出会った同期はみんな派遣されて活動していて、そんな中、私は協力隊を諦めるのかと…。ものすごーく暗い気持ちになりました。でも、自分の将来は自分で切り開かなければならないから…。

1月末、再びJICAの説明会。ここで、①このままモザンビーク派遣を待つ=待機、②別の任国への派遣を申請する=任国振替、の二つが選択肢として挙げられました。

任国振替!?えええやったあああ!!!

多分こんな風に喜んだのは同期の中で私だけだったかもしれません笑
実は、説明会の事前質疑でちょっと抗ってみるかと、改めて任国変更を検討してほしいと要望していました。私の意見を参考に検討されたかどうかはわかりませんが、あきらめなくてよかった…。

これまでに綴った内容から、モザンビークに思いが無いように見えてしまうかもしれませんが、そうではありません。
私は応募時、別の国に応募していたので、モザンビークで合格したときは正直びっくりしました。しかし、モザンビークに行こうと決めてからは、ポルトガル語を必死で勉強し、配属先のホームページを見て、どのような課題があるのか情報を集め、こんな活動できないかな、したいなと思いを巡らせ、写真に写る子どもたちを見て早く会いたいなと楽しみにしていました。
だから、もちろんモザンビークに行きたかったです。

ただ、協力隊すら諦めようとしていた私ですから、この状況でも、まだ協力隊でいられるという可能性、希望が見えたのでほっとしたのです。


任国振替に際して心配だったのは、派遣前訓練の受け直しが必要かどうかという点でした(受け直しとなるとさらに赴任遅れますし、あと単純に訓練は一回でお腹一杯でした笑)が、応募時の語学力や応募調書を基準に、再訓練が不要な案件が紹介されるとのことになりました。
ただ、任国振替は応募のときとは違い、自分で国や案件など希望を伝えるわけではなく、自分に紹介できる案件をJICAから1件だけ提示されます。(職種は変更なし。)それを自分が受け入れるか、受け入れなければ辞退となります。(モザンビーク待機という選択には戻れない。)

カケかもしれません、でも私は任国振替を希望することにしました。

情緒がジェットコースター!まだ日本なのにー!

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yuki
心がちょっとでも動いたと思ったら、ご支援してくださると幸いです。 渡航が可能になったらインターンとして在籍する予定のアフリカのNGOでの紛争を経験した女の子をサポートする活動費に充てさせていただきます。