文章の魔法使いの作業環境: エッセイストの小技
(この記事タイトルは、ChatGPT-3.5 に作成してもらいました)
物書きとしての私は、その期間だけは長い。ことの始まりは……振り返ると、インターネットが普及し始めた頃の友人の掲示板への投稿だっただろうか。それが、その後、個人的に日記を書くことにつながり、ブログに変わり、数年のブランクの後に……現在に至る。
しかし、元々完全な理系で、小学生の頃から本も読まず、日記や作文などが大の苦手で、高校2年の読書感想文では、先生が替わったのをいいことに1年の時に書いたものと同じ内容で提出したり……国語のセンター試験でも全国平均を取れなかったこの私が、今、文章を書くことでストレスを解消をしているとは、本当に世の中どう動くのか分からない。
ただ、元々、小学生から根っからのパソコン小僧で、特に、大学生になって初めて触った Windows のいわゆるコピペにより、文章の編集が簡単にできることを知ってから、私の中で、何か風向きが変わったのを感じた。今まで、手で書いたり消したりしていたものが、キーボード一つで、瞬時に達成できることにひどく感動し、大学時代のレポートも、下書きにパソコンを使い、次第に文章を作り上げていくのが苦でなくなってきた。
そして、前述のとおり、その頃からエッセイや日記を公開したりして、それを読んでくれたクラスメイトなどの反応がうれしく、だんだんと表現することが好きになっていく……。時を同じくしたその頃、とある小論文の模擬テストで、B評価(A~Eの5段階評価)をもらってから、もしかしたら、そろそろ自分の文章に自信をもっていいのでは? と思うようになってきた。
さて、ということで、そんなパソコンのおかげで、文章を書くことが好きになったこの私だが、最近は、パソコンのみならず、様々な最新の技術や機能を利用することで、更にその負担を軽減する方法が確立されてきたので、誰かの参考になるかと思い、それをここに記しておくものである。
1 構想段階
まだ、ここ数年前の話であるが、スマホがない時代は、頭の中である程度構想を練って、頭の中に記憶として蓄積しておき、パソコンの前に座る機会ができたときに、それらを展開して文章に起こしていた。しかし、最近は、その記憶部分をスマホのメモ機能に頼っている。スマホがない時代でも、手書きメモを使って紙に残すこともできただろうが、前述のとおり、手書きが億劫なので、作文などが苦手だったようなものだ。
それでは、スマホの文字入力も面倒だろう、という声が聞こえてきそうだが、実は、最近はもっぱら音声入力だ。というのは、最近の音声入力は驚くほど精度が高く、時折、思い通りに認識してくれないことこそあるものの、そもそもがメモ程度のものであり、この構想段階においては、多少の精度の悪さ(誤字脱字など)は、さほど問題ではない。
それよりも、とにかく入力速度が速いし、小声でボソボソとしゃべっても、ちょっと早口でしゃべっても、比較的高精度で認識してくれるので、例えば、電車の中であっても、混雑さえしていなければ周りに迷惑をかけることなく、充分に使えるレベルとなっている。
そもそもこの構想段階においては、あくまで単語の羅列、気の利いた独特な言い回し、断片的な骨組みというか、輪郭がぼやっとしていればいいくらいなので、この程度の精度で充分なのだ。私は、この段階の作業は、頭に思いついたときに、忘れないようにすぐにメモとして残すようにしている。とにかく音声入力は、手軽で使い勝手がいい。
2 編集段階
その後、ある程度まとまって時間が取れ、キーボードに向かい合える場面で、これらのパーツをつなぎ合わせては骨組みとし、その骨組みに対して肉付けして輪郭を作っていく。可能なら、自宅のデスクトップパソコンでじっくりと時間をかけるのがベストだが、最近は、もっぱらタブレット端末に小型キーボードを付けて、お昼休みや帰りの電車の中での作業が多い。
編集ソフトには、特に大きなこだわりがある訳ではないが、できれば、UnDo(元に戻す)が際限なくできるのがいい。Android 端末では、同期のやりやすさから Google Keep を使っているし、デスクトップなら、もう20年程度、ずっと TeraPad というフリーソフトを使わせていただいている。これは、メモ帳のようにシンプルであるにもかかわらず、外部のツールが多く、拡張性が高いソフトなのだ。
ちなみに、単なる記事の執筆であれば、ここまで高機能な Terapad を使う必要もないのだが、例えば、マクロ機能を使えば、散在するテキスト情報から、必要な情報を抜き出したりというのもできるし、以前は、自作のスクリプトを組み込んで、標準機能にはない「インクリメンタル検索」も実装させたこともある。まあ、とにかく、私にとっての標準のメモ帳代わりなのである。
話を戻すが、やはり編集作業となると、スマホでは力不足を感じるので、ある程度の画面の大きさと、キーボードで行いたい。特に、コピペによるブロック単位での移動などは、圧倒的にキーボード作業に軍配があがる。
ちなみに、この編集段階においては、終わった後、短くても1日は寝かせて、後日、再度目を通すようにしている。というのは、日をおいて見返すと、明らかに不自然な部分がたくさん出てくるからだ。なので、日を改めての最終的な調整をもって、一応、この編集段階の完了としている。
3 推敲段階
推敲段階においては、次の行程を順不同で、複数回繰り返し行っている。ちなみに、多いときで10作以上の文章を並行して、機械的に行っている。
・スマホによるテキスト読み上げ機能の利用による推敲
この編集完了となった文章は、再度スマホ側に戻って、テキスト読み上げ機能より文章を読み上げてもらい、視覚的に気づけなかった脱字やテニヲハの誤りなどを浮き上がらせる。そして、誤りが分かれば、そのままスマホで修正をする。この程度の修正であれば、スマホでも充分に対応できる。
また、全体をとおして読み上げてもらうことで、少し広がった視点で文章を追うことができ、同じような単語の繰り返しや、流れが悪く回りくどい部分などを、ばっさりと切り落としたりもする。この作業も、だいたいはスマホで可能だ。
なお、テキスト読み上げというと、どうしても、機械的で、ぶつ切りの単語でしゃべるようなイメージがつきまとうかもしれないが、実は、最近の Google の音声サービスによる読み上げは、驚くべきほどすばらしく、まるで、アナウンサーが読み上げてくれるような発声と抑揚で読み上げてくれる。併せて、滑舌もいいので、多少速度を上げても充分に聞き取れる。文章を目で追いかけるぐらいのスピードで読み上げてくれるので、タイパ(タイムパフォーマンス)もいい。時々、漢字の読みが不適切なこともあるが、この推敲段階におけるテニヲハの修正程度であれば、そこまで大きな問題ではない。
……個人的には、「ずんだもん」にしゃべってもらえればうれしいな――とも思うのだが(笑)、現時点では、彼女に「効率よく」読み上げてもらう方法はなさそうだ。ただ、これももう、時間の問題な気がしている。早く、Google 側で取り入れてもらえないだろうか。
・NovelSupporter による主に文章揺らぎの修正
他の推敲手段としては、パソコンの前に座ることができたタイミングにおいて、NovelSupporter という小説推敲補助ソフトを利用している。これも、ここ2年ほど前に知ったばかりであるが、私は、このソフトを使って、主に、表記チェックというか、単語の揺らぎなどの統一をはかっている。詳細は、リンク先のとおりだが、
これも、フリーソフトなので、気軽に利用できるのが本当にありがたい。
ちなみに、このソフトの作者は、レトロゲームファクトリーという小説を執筆され、私も興味深く読ませていただいた。この作者とは、全く面識もないのだが、私と年齢も近いし、理系出身の物書きという私と共通点も多いので、勝手にリスペクトさせていただいている(笑)。
余談だが、比較的短めの、ちょっとしたつぶやきの投稿においては、このソフトは利用していない(その代わり、ここ最近は、ChatGPT を用いて誤字脱字のチェックをしている。詳細は後述。)。また、この NovelSupporter にも、音声再生機能はあるが、私は、この機能は利用していない。テキスト読み上げ機能は、やはりウォーキングなどの体を動かしながらの時間で充分であり、机に座れる時間があるのなら、音声再生による推敲ではなく、(他作品の)編集を行いたいからだ。
・ChatGPT による誤字脱字のチェック
そして、最後に紹介する推敲の方法が、ChatGPT による誤字脱字のチェックだ。最近はやりの ChatGPT は、賛否両論あるようだが、うまく使いこなせれば、非常に大きな可能性を秘めた、本当におもしろい機能だと思う。
誤字脱字訂正というのは、もろに日本語に依存する部分だし、あまり満足に機能しないのではないか……とも思っていたが、私がしばらく触ってみた感触としては、想像していたよりも使えたという感想だ。少なくとも、使わないよりかは使った方がいいし、やはり自分しか関わっていない文章を、他人(ChatGPT)の目で見てもらえるのはありがたい。しかも、これもタダなのである。
参考までに、私は、次のようなプロンプト(指示命令文)で ChatGPT にお願いしている。これよりも、もっと有効的なプロンプトがあれば、ぜひ教えていただきたい。
4 仕上げ(おまけ)
仕上げというのは、ここでは、記事タイトルの作成だ。記事タイトルの作成については、推敲段階の中に含めるべきかと思ったが、最近は、一番最後の作業となっているので、この項目で取り上げた。
記事タイトルは、以前は適当に作っていたが、ネット上(note上)には様々な文章があふれる中、ぜひとも記事を見てもらうためには、ある程度目を引くタイトルにしないと、そもそもクリックしてもらえないことに気づく。しかし、私には、そんな気の利いたタイトルを作る能力はない……。
それどころか、むしろ、ネット上に数多くある記事の中で、私自身、タイトルに惹かれてクリックしては、内容との差にがっかりすることも多い。いわゆるタイトル詐欺と言われる記事も増えてきたと思うが、私自身は、そんなタイトル詐欺をしてまでも読者に読んでもらいたいとは思っていない。
この辺の、ちょうどいいバランスをとった記事タイトルというのは、案外難しい。ただ、記事タイトルというのは、記事の要約でもあるとも考えられ、ChatGPT は要約も得意らしいので、タイトル作成を ChatGPT に依頼したら、どんなものができるのか……最初は、興味本位からやってみたのだった。
・ChatGPT による記事タイトルの作成
ということで、試しに、ChatGPT に記事タイトルの作成を依頼したら、なかなか趣のあるタイトルを量産してくれたので、特に、比較的短めの、ちょっとしたつぶやきの投稿における記事タイトルは、ChatGPT に依頼することの方が多くなった(以前は、長文だとエラーとなっていた。最近は、長文でも対応したようであるが。)。
参考までに、プロンプト(指示命令語)は、次のとおりだ。これよりも、もっと気の利いた記事タイトルを作ってくれるプロンプトがあれば、ぜひ教えていただきたい。
ということで、久々に、少し内容のある記事を書いてみた。今後、AI が今よりも進化していけば、更に簡単に文章作成もできるようになるだろうが、私にとっては、文章を作ること自体が楽しいので、AI の利用はこのくらいまでにとどめたい。まあ、今後、たとえ自動運転技術が進んだとしても、運転が好きな人は自分で運転したいと思うのと同じなのだろうか。
いずれにしても、この記事が誰かの何かの役に立つのであれば、それは私にとって幸いだ。