休職期間中の上長との面談の日(つぶやきまとめ)
以下、つぶやきとして投稿しようと思っていたが、つぶやきの数が多くなりそうだったので、テキストとして投稿するものである。
ついに、上長との面談の日が来た。今まで毎日通ってきた通勤路。久々で新鮮にすら感じるが、なんとなく気が重い。エレベーターに乗って、該当フロアに近づいていくにつれ、心拍数がどんどん上がっていくのが分かる。口の中が乾ききって仕方がない。いつも使っていた洗面所で、水道水をがぶ飲みする。
部屋に入ると、部下社員たちから熱烈な歓迎を受けた……が、まずは、上長との面談が先だ。問題の上長は……少し顔が痩せていて、疲れているようにも見えた。まあ……この上長も被害者の一人には間違いないのだろうが、彼の場合、そんな忙しさが「燃料」みたいな人でもあるので、そんな心配は無用だろう。
面談においては、正直に、もう仕事をやっていける自信がないことを伝えた。年齢も、もう40半ば。年齢の割には、自分自身が成長できていない話。最近は、若手社員、部下社員の方が本当に優秀で、自分自身、引け目を感じている話。以前の部署でも、残業150時間ぐらいが数ヶ月続いて、体を壊していた話……などなど。
そして、私自身、今まで適切にキャリアアップをしてきたとも思えず、正直、これからどんな仕事をしたいかも見えない話をした。その時だった。彼が、語気を強め、低い声で言う。「それは、今回休んだことが原因か?」最初、意味が分からなかったが、彼は、単純に私に怠け癖がついたと捉えたようだった。
今まで彼は、私の話の何を聞いてきたのだろうか。私は笑って、同様の話の重ね塗りをする。……彼はようやく理解したのか、柔らかい声に戻って言う。「まあ……俺も、同じような部署をグルグル回ってきているし、適切にキャリアアップできていないけど。みんな、そんなもんじゃないの?」
でた! 必殺の、自分の価値観だけに頼った他人への指導。以前も「忙しすぎるので家を片付ける暇がない」という話をした時「まあ、うちも家が散らかっているからな。」で、一蹴された。どうして「そうよね。毎日遅くまで残業してもらっているもんね。」などど、寄り添うことができないのか。これが、総務人事部門の長なんだから、あきれて物が言えない。
しかし、こんな弱気の私に対し、さすがに「嫌なら辞めたら?」発言はなかったのは救いか。我が社も、人手不足といか……人材不足なのは知っている。私も人事部門のハシクレだし、採用面接やらを担当させられたこともあったが、私よりもヤル気も能力も高そうな方々はごくわずかで、むしろ、(私のように)どうして我が社に入りたいのか分からない人の方が多かった。なので、一応20年程度経験を積んだ私の場合、いないよりかはいた方がマシなのだろう。
私から、上長の仕事の状況をたずねた時だった。「最近、とある社員から『パワハラを受けている』という相談があってね。なので、問題の張本人を呼んで話をしたんだけど。『親はなくても子は育つ』と言う言葉もあるし……そんな指導したんだけどね。」
でた! 本当にまさにこれだ! と思った。我が上長は、放任放置というか、もはやそれを通り越したネグレクト主義であり、いろいろ相談しても話も聞いてくれず、いざ問題が起きた時に、力を振りかざすだけ。そもそも、「親はなくても子が育つ」というのは、ネグレクトしている本人が、自分自身の言い訳に使う言葉ではないだろう。
とはいえ、実は、我が社のトップが……ワンマンというか、下からの意見を聞かないというか、思いつき、自分の判断、価値観だけに頼って物事を進めるタイプなのだ。なので、この上長も、単にその真似をしているというか、組織人としての動きをしているだけなのかもしれない。
しかし、私にとっての「白いもの」は、たとえ上が「黒いぞ」と言っても、白なのである。我が上長は、さらにその上が「う○ち食べろ」と言われれば喜んで食べられる人なのだ。産業医からも「仕事とはそういうものだ。」とまで言われた。私は……そんなもの、食べられる自信はない……し、そこまでして仕事を続けたいとも思えない。だから、こんな組織から抜け出したいと思ったのだ。
職場に戻り、ようやく部下社員たちとの時間を過ごす。部下社員に、自身で散髪しているのがバレたのは、ちょっと悔しかったが、誰か素人に切ってもらったとは思っても、さすがに自分で切ったとは思っていなかったようだ。顔色がよくなったとか、若くなったとも言われた。わざわざ、お土産まで用意してくれていた部下社員もいた。
仕事に対する自信も全くないが、こうやって理解ある部下社員に囲まれるのであれば……もしかしたら、復職してもやっていけるかもしれない。みなで協力し合えば、どうやったら、う○ちを食べなくて済むか、いいひらめきがでてくるかもしれない。「まずは、上長からその見本を見せてください。」とか……まあ、それが言えれば、私もこんな休んだりしていないのだがな(笑)。
ただまあ、とにかく、ここ数ヶ月、人と話さな過ぎた気がした。私は、別に、人と話さなくても、家にこもっていても本当に平気な方なのだが、それでも、人と話すのは、やはり楽しいんだなと思った日だった。