禁酒日記8日目
朝はナスと卵のペペロンチーノ。昼はコンビニの鯖の味噌煮、白米、キムチ、カット野菜。おやつにブランパン。夜はファミレスハンバーグ。
酒のない生活にもかなり慣れてきた。この「かなり慣れてきた」という自覚が妙な達成感になってしまいつつある。酒を飲んでいないのだから夜の時間を有意義に過ごせばいいものを、ショート動画だのネットニュースだのをバカ面で眺めて時間を溶かしてしまう。これは一体人間の在り方だろうか。酒を飲んで誰かと楽しく語らった方が人間らしくないか。酒飲み以下に人間性を貶めてしまったら、せっかく禁酒している意味がないじゃないか。ショート動画でもSNSでもドーパミンは出ない。人間として一切成長しない。少なくとも有意義でないということは確実に言える。
実際、酒よりもスマホの方が危なくないか。人を依存させてないか。薬物であるにもかかわらず酒の方がスマホより安全なのでは?
酒はスマホとの相性は悪い。スマホはあくまでも覚醒状態で使うものだ。スマホと相性がいいのはエナドリでありカフェインだ。ギンギンに光った目で永久に画面をスクロールし続ける。それはアルコールの酩酊よりも体に悪い可能性がある。肝臓にダメージを与え続けるよりも、4時間睡眠で仕事に向かう方がきっと体に悪い。自分で量をコントロールできない点は酒もスマホもおなじだが、酒に二日酔いがあるのに対し、スマホに二日酔いはない。スマホをなくした時の恐怖は、酒を絶った時の寂しさの比じゃない。禁スマホは生存に関わる。スマホはシャブなのである。
シャブ漬けにされたこの社会では、禁酒などは簡単な部類かもしれない。カフェインと、そしてスマホを断つことのほうがはるかに難しい。カフェインとスマホを一滴でも摂取したら頭痛がする、という人の数も圧倒的に少ない。
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